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新国立劇場「ルチア」飯守泰次郎、歌姫オルガ×グラスハーモニカの共演に期待

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左からジャン=ルイ・グリンダ、ジャンパオロ・ビザンティ、オルガ・ペレチャッコ=マリオッティ、飯守泰次郎、アルトゥール・ルチンスキー、イスマエル・ジョルディ。

左からジャン=ルイ・グリンダ、ジャンパオロ・ビザンティ、オルガ・ペレチャッコ=マリオッティ、飯守泰次郎、アルトゥール・ルチンスキー、イスマエル・ジョルディ。

新国立劇場 2016/2017 シーズンオペラ「ルチア(新制作)」が、3月14日に東京・新国立劇場 オペラパレスにて開幕する。これに先がけた制作発表が、昨日3月6日に同劇場にて行われた。

政略結婚で引き裂かれた愛の悲劇を描いた「ルチア」は、ガエターノ・ドニゼッティ作曲によるベルカント・オペラの名作。今回は、新国立劇場とモナコ公国・モンテカルロ歌劇場の共同制作により上演される。

会見には、新国立劇場オペラ芸術監督の飯守泰次郎、演出のジャン=ルイ・グリンダ、指揮を務めるジャンパオロ・ビザンティ、ルチア役のオルガ・ペレチャッコ=マリオッティ、エドガルド役のイスマエル・ジョルディ、エンリーコ役のアルトゥール・ルチンスキーが登壇。まず飯守は、今回の共同制作が実現したことへの喜びを語り、「ベルカント・オペラの代表作でもある『ルチア』は、歌姫がいないと成り立たない作品。キャスティングには非常に力を入れました。新国立劇場初登場となるオルガさんの、完璧で洗練されたコロラトゥーラの歌唱をぜひ堪能していただきたい」と注目ポイントを挙げる。

フルートの助奏に替えられることが多い「狂乱の場」を、ドニゼッティが当初指定した通りにグラスハーモニカを使用して演奏される今作。さらに今回は、グラスハーモニカより大きな音量のガラス楽器・ヴェロフォンが用いられることでも話題を呼んでいる。これについて飯守は「オルガさんの歌声と、ヴェロフォンの音色の共演を楽しみにしていてください」と観客の期待を煽った。

続いて、モンテカルロ歌劇場の総監督を務める演出のジャンが「ここにいる3名のソリストをはじめとした、素晴らしい布陣で挑むことができてうれしく思います。私たちの愛と喜びを込めたプロダクションをどうぞお楽しみください」と挨拶。またロマン主義を基調とした演出プランについて、「自然に対する畏怖の念を表現できるよう努めたい」と意欲を見せた。

飯守から「ベルカント・オペラに定評がある」と称されたジャンパオロは「ベルカント・オペラの大使であるような気持ちで公演に臨んでいます」と笑顔で語り、「私は本作を指揮するにあたって、声を愛せ、声を助けよ、声を支えよ、『ルチア』とはこれという押し付けをやめよ、という4カ条を信念としています。オーケストラと歌声は、決して切り離された存在ではありません。一部の要素だけを過剰に際立たせてしまうのではなく、それぞれのセクションがお互いを支え合うことこそがベルカントなのではないかと考えています」と熱弁を振るう。タイトルロールを務めるオルガは、2人のコメントを受け、「歌手を愛し、音楽を愛してくれる2人とご一緒できて光栄です」と喜びを噛みしめた。

公演は3月14日から26日まで。また2019年のモナコ建国記念日には、モンテカルロ歌劇場でも上演される。

新国立劇場 2016/2017 シーズンオペラ「ルチア(新制作)」

2017年3月14日(火)~26日(日)
東京都 新国立劇場 オペラパレス

指揮:ジャンパオロ・ビザンティ
演出:ジャン=ルイ・グリンダ
合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
グラスハーモニカ:サシャ・レッケルト

キャスト

ルチア:オルガ・ペレチャッコ=マリオッティ
エドガルド:イスマエル・ジョルディ
エンリーコ:アルトゥール・ルチンスキー
ライモンド:妻屋秀和
アルトゥーロ:小原啓楼
アリーサ:小林由佳
ノルマンノ:菅野敦

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