ミドリカワ書房「増刊」ツアーで新曲大量披露

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ミドリカワ書房の全国アコースティックツアー「増刊ミドリカワ」が、8月7日の札幌公演でファイナルを迎えた。

京都でライブをするのはこれが3回目だというミドリカワ。「京都駅を利用したのは今回が初めてだったんですよ。すごい駅ですね」と、要塞のような京都駅の外観への感想を口にした。

京都でライブをするのはこれが3回目だというミドリカワ。「京都駅を利用したのは今回が初めてだったんですよ。すごい駅ですね」と、要塞のような京都駅の外観への感想を口にした。

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「それぞれに真実がある」については「僕の初めてのシングルなんですけど、ずっと『この曲を超える曲を書きなさい』っていろんな人に言われてるんです」とコメント。全体的にMCも多めのアットホームなライブとなった。

「それぞれに真実がある」については「僕の初めてのシングルなんですけど、ずっと『この曲を超える曲を書きなさい』っていろんな人に言われてるんです」とコメント。全体的にMCも多めのアットホームなライブとなった。

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全国5会場にて行われた今回の「増刊ミドリカワ」。新曲や未発表曲、普段のバンド形式のライブではあまり演奏しない楽曲を披露すると予告されていたこともあり、全国各会場とも彼のレアな楽曲を楽しもうとする“ミドシンキッズ”で超満員となった。

ツアー中日の7月25日、京都ROOTER×2公演はチケットが前売りでソールドアウト。当日券を求めるファンも多数訪れ、椅子席も立見席もすし詰め状態に。いつもどおり浜田省吾の「J-BOY」に乗ってステージに登場したミドリカワは、観客に向けて“プロレスLOVEポーズ”を決めると「どうもこんばんはミドリカワ書房です、よろしくお願いします」と挨拶して1曲目「雄と雌の日々」を始めた。

1曲目が終わると早々とMCに入るミドリカワ。「京都で『増刊』をやるのは初めてなんですけどね、なんかもう……欲張んないで50人ぐらいで止めときゃいいのにね(笑)、立ってる人大変ですね、すみません。もう早く終わらせますから(笑)」と観客を気遣う。そして「『増刊』はわりとCD化されていない曲をやるライブなんですよ。でも新曲って神経を使うんでね、こっちは間違える恐怖感があるし、お客さんも歌詞を聞き取ろうとする緊張感があるし。だからイヤなことは前半にダダダッと終わらせようと思いまして」と、早くも新曲パートに突入していく。

喫茶店で働く女性の姿を描いた「喫茶コバルト」は、ミドリカワの地元の喫茶店からタイトルをつけたとのこと。「僕が『ああなりたいわ』って思ったミュージシャンってのは民生さんなんです。どうせみんな好きでしょ?(笑)そういう思いを抱いた少年の歌です」という前振りに続いて始まった「俺は民生になる」は、「民生っていうより拓郎っぽいですね」と本人も認めるフォークロックナンバー。続く「お仕事のブルース」も、どこがブルースなのかわかりづらい節回しで、さまざまな職業の悲哀を歌った曲。期待を裏切らない個性的な新曲を、観客は入場時に配られた「Song Book」をめくりながら楽しんだ。

さらに「居るんだ」「メシ喰えよ!」に続き、またしても新曲「大丈夫」「妹の日記」を披露。「大丈夫」ではインターネットが生き甲斐のニートの生活を歌い、「妹の日記」では妹を病気で亡くした兄の姿を歌う。「自殺する人の気持ちもわかりますけど、家族のこととか考えると『死んじゃいけないわ』って思うでしょう。そういう風に思ってもらいたくてこの曲を作りました」と、普段の彼とは一味違った真面目な一面ものぞかせた。

その後は「地元の出身の人の曲を歌うコーナー」と題して、加藤和彦の「悲しくてやりきれない」をカバー。数々のアーティストが愛した往年の名曲を、ミドリカワらしい哀切な歌声で歌った。そしてライブは一旦“休憩タイム”に突入。観客はトイレに行ったり飲み物を買いに行ったりして時間を過ごした。

後半戦ではミドリカワのライブでサポートを務めているソウルガンボのギタリスト、田中シモンが登場。2人でのライブとなり、パワーアップしたステージが披露される。ミドリカワを代表するサマーチューン「真っ赤な太陽」、「早くCDにしたい」と語るライブではおなじみの新曲「愛なるは」と、聴きなれた楽曲が次々と披露される。「誰よりもあなたを」では田中が華麗なギターソロを聴かせ、ミドリカワが「相棒がいると心強いですねー。1人はイヤです、怖いから(笑)」と語る場面もあった。

本編はいよいよ終盤戦に。「いくぞ、京都のブサイクども!」と威勢よく始まった「顔」に続き、「盛り上がったところで申し訳ないんですけど、盛り下げる曲をやっちゃいます(笑)」と説明して、離婚した両親とその娘の姿を描くシリーズ作「それぞれに真実がある」「続・それぞれに真実がある」「続々・それぞれに真実がある」を立て続けに披露。シリーズ最新作の「続々」は非常にムーディーな60年代歌謡曲調のアレンジ。「このまま続けていって、お父さんが死ぬところまで作ってみたいですね。『北の国から』みたいな感じで」という野望も語られた。

本編ラストを飾ったのは「彼は昔の彼ならず」。2番の部分では客席に合唱させ、アコースティックライブとは思えないほどの盛り上がりに。最後の歌詞は「夜の祇園へと繰り出した」と歌詞を変えるご当地サービスも混ぜ込みつつ、ステージと客席が一体化したまま本編が終了した。

アンコールの声に応えて再び登場したミドリカワは、この日の会場の冷房の効き具合に「涼しいですねー。涼しいといいライブできるんですよ(笑)」と感想を述べ、京都のファンに向けたアンコールを披露。ほのぼのした雰囲気の「リンゴガール」の後は「最近やってないんですけど、大丈夫かな」と言いながら「I am a mother」を熱唱。途中で歌詞を大幅に忘れるというハプニングに見舞われつつ、なごやかな雰囲気で京都ライブを締めくくった。

全国ツアーに続いては8月13日より対バンマンスリーライブ「増刊ミドリカワ~アコギなお見合い~」を開催。初日の公演は下北沢440で行われる。今回のツアーが近県で行われず、参加できなかった関東のファンは、こちらにぜひ足を運んでみよう。

アコースティック・ツアー2009「増刊ミドリカワ」
2009年7月25日 京都ROOTER×2 セットリスト

01.雄と雌の日々
02.喫茶コバルト
03.俺は民生になる
04.お仕事のブルース
05.居るんだ
06.メシ喰えよ!
07.大丈夫
08.妹の日記
09.悲しくてやりきれない
10.真っ赤な太陽
11.愛なるは
12.誰よりもあなたを
13.ユミコ
14.顔
15.それぞれに真実がある
16.続・それぞれに真実がある
17.続々・それぞれに真実がある
18.彼は昔の彼ならず
EN-01.リンゴガール
EN-02.I am a mother

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音楽ナタリー @natalie_mu

ミドリカワ書房「増刊」ツアーで新曲大量披露 http://natalie.mu/news/show/id/19727

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