「キューン20」でChara新曲にLAMAひさ子アコギ参加

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Ki/oon Musicのレーベル設立20周年を記念し、東京・LIQUIDROOM ebisuにて20日間にわたって開催されているライブイベント「キューン20 イヤーズ&デイズ」の12日目公演が4月21日に実施。この日はLAMACharaという、対照的な魅力を持つ2組が登場し、会場を沸かせた。

新曲「甘えてよ」を初披露するChara(写真左)とアコギでサポートするLAMAの田渕ひさ子(右)。(C)amita mari

新曲「甘えてよ」を初披露するChara(写真左)とアコギでサポートするLAMAの田渕ひさ子(右)。(C)amita mari

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Chara(C)amita mari

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LAMA(C)amita mari

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先攻を務めたのはLAMA。アンビエントなSEが鳴る中、ステージ上手からメンバーが登場すると場内から一斉に拍手が起こる。田渕ひさ子(G)によるギターのフィードバック音が響くと、ナカコー(Vo, G)がボーカルをとる「Warning」でライブの幕は開けた。続けて4つ打ちのリズムに乗るフルカワミキ(Vo, B)のガーリーな歌声が印象的な「Night Telephasy」から、ミキとナカコーの歌声と爽やかな音像が印象的な「Rockin' Your Eyes」へと遷移。昨年末の「COUNTDOWN JAPN 11/12」以来久しぶりとなるライブにもかかわらず、メンバーが紡ぐグルーヴはより強固になったように感じられる。

「どうもLAMAです」というミキの言葉に続き、4人揃ったLAMAのライブとしては初めてのメンバー紹介を挟む。ミキが「キューン20周年、おめでとうございます。私やナカコー、ひさ子ちゃんは10年選手ということで中堅なんですが、うちの若手が『(自分より)若手はつぶしていく』と言ってるので(笑)」と牛尾憲輔(Programming)に無茶ぶりする微笑ましいシーンを経て、「Cupid」を披露。続く「Spell」の間奏では、ナカコーとひさ子がギターソロの掛け合いで、観客を魅了する。

さらにこの日は新曲「White Out」も惜しみなく演奏。これはキユーピーハーフ「新製法コラージュ」編のCMソングに起用されたナンバーで、ミキがメインボーカルを担当するもの。LAMAが持つ“胸キュン”サイドの個性を凝縮したような、甘酸っぱさ漂う楽曲だ。ライブ初披露ながらもよく練れたサウンドに、観客は惹き込まれる。続く「one day」では、分厚い音像でフロアを圧倒し、「Blind Mind」ではキーボードの音色とひさ子の泣きのギター、ナカコーの甘くクールなボーカルが、場内を制圧する。そして「Fantasy」では、牛尾が奏でるピアノの音色に乗せ、ナカコーとミキの歌声が絡み合う。マルチプレイヤーぞろいのLAMAならではの多彩な魅力を味わえるひとときとなった。

ラストに鳴らされたのは、LAMAのライブではおなじみとなった「Dreamin'」。ミキの透明感ある歌声、ひさ子&ナカコーの轟音ギター、牛尾の正確なリズムが絶妙なバランスで絡み、独特の浮遊感を作り出す。オーディエンスが声もなく見つめる中、最後はひとり、またひとりとステージを降りていき、フィードバックノイズのみが響き渡る中、LAMAのステージは終わりを告げた。

転換後、Charaのライブは山崎“Keyco”透(Key)による幻想的なシンセの音色をバックに幕が開き、Chara本人がするすると上手からステージ中央に歩みいってスタート。「Tiny Tiny Tiny」をささやくような声で歌うCharaと、あたたかみあるコーラスで支えるCurly Giraffe(B)に観客はじっと見入る。そしてCharaが「ちょっとドキドキしてるの」とひとこと呟くと、裏打ちのリズムが心地良い「Junior Sweet」へ。ここでCharaは羽織っていたボレロを脱ぎ捨て、愛らしい薄紫のワンピース姿に。歌いながらフロアに手を振ると、観客はうれしそうにそれに応える。

MCでは、客席から聞こえた子供の声に応え「何歳?」と応じるChara。またキューン20周年をお祝いする言葉に続き、Curly Giraffeが「僕、(Ki/oon Musicの中山道彦)社長と同じ学校の同級生なんですよ」と告白し驚きのどよめきが上がる場面も。そして奏でられた「しましまのバンビ」では、Chara、Curly Giraffe、加藤哉子(Cho)、白根賢一(Dr)の美しい4声の重なりに続き、観客から「バンビ!」のレスポンスが上がる息のあった様子を見せる。

さらにCharaは、「今日は恋人と来てる人とかいるの?」「いいじゃない、ちゅーして見せつけちゃってよ」とファニーなセリフを挟み、「あたしなんで抱きしめたいんだろう?」をソウルフルなアレンジで歌い上げる。間奏では「今日は女子がたくさん来てるのね、ウィスパーが欲しいわ」という呼びかけから、かわいらしいコール&レスポンスを実施。続くバラードナンバー「breaking hearts」ではメロウな空気でLIQUIDROOMを包み込み、実力派女性アーティストならではの緩急あるパフォーマンスを展開した。

そして「6月6日にニューシングルをリリースすることになりまして」という告知に続き、その新曲「オルタナ・ガールフレンド」を披露。これはその名のとおり近年のCharaには珍しい、ビートの利いたロックナンバーだ。さらに「イベントじゃない? だからやりたいの、新曲を。LAMAのチャコちゃんと」とひさ子を呼び込むサプライズも。そして演奏された新曲「甘えてよ」では、ひさ子の奏でるアコースティックギターのやわらかい音色にCharaの叙情的な歌声が乗る、贅沢なひとときとなった。

終盤はハープのアルペジオが切ない「才能の杖」、イントロのシンセの音でどよめきが起こった「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」、「息子が好きな歌」という「月と甘い涙」と、バラードナンバーを立て続けに披露。極上のステージングでフロアをChara色に染め上げ、舞台を降りていった。

鳴り止まないアンコールの声に応え、バンドメンバーが再登場。Charaが「道彦祭り! イエーイ!(笑)」とおどけてみせつつ、鳴らされたのは名曲「やさしい気持ち」だ。イントロを聴いたオーディエンスからは、自然に歓声とクラップが鳴り響く。曲名のとおり、やさしくピースフルな雰囲気に包まれ、この日のライブは幕を下ろした。

なお「キューン20 イヤーズ&デイズ」はこのあと4月30日まで、休演日をはさみながら全20公演を開催。公園によっては当日券の発売も行われるので、気になるライブがある人はオフィシャルサイトおよびTwitterアカウントをチェックしておこう。

「キューン20 イヤーズ&デイズ」Chara / LAMA
2012年4月21日 LIQUIDROOM ebisu セットリスト

LAMA

01. Warning
02. Night Telepathy
03. Rockin' Your Eyes
04. Cupid
05. Spell
06. White Out
07. one day
08. Blind Mind
09. Fantasy
10. Dreamin'

Chara

01. Tiny Tiny Tiny
02. Junior Sweet
03. しましまのバンビ
04. ゆらしたがる
05. あたしなんで抱きしめたいんだろう?
06. breaking hearts
07. オルタナ・ガールフレンド(新曲)
08. 甘えてよ(新曲)
09. 才能の杖
10. Swallowtail Butterfly ~あいのうた~
11. 月と甘い涙

<ENCORE>
12. やさしい気持ち

※記事初出時、一部人名に誤字がありました。訂正してお詫びいたします。

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