「バンドやっててよかった」ART-SCHOOL現体制ラストワンマン

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昨日12月9日に東京・新木場STUDIO COASTにて、ART-SCHOOLがワンマンライブ「ART-SCHOOL」を開催した。

現体制のART-SCHOOLのラストライブは12月29日の「COUNTDOWN JAPAN 11/12」。GALAXY STAGEのトリを務める。

現体制のART-SCHOOLのラストライブは12月29日の「COUNTDOWN JAPAN 11/12」。GALAXY STAGEのトリを務める。

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この日のために金髪にしたという木下理樹。

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ART-SCHOOL

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9月に年内をもって宇野剛史(B)と鈴木浩之(Dr)の2人が脱退することを発表し、多くのファンを驚かせた彼ら。年末の「COUNTDOWN JAPAN 11/12」のステージが残されているものの、現体制でのワンマンは最後になることから多くのオーディエンスが4人の雄姿を見届けるために会場に足を運んだ。

定刻と同時に暗転し、SEが流れる中メンバーが順番にステージに現れる。待ちこがれたオーディエンスに迎えられた木下理樹(Vo, G)は、手を掲げSEを止めるよう合図すると、かすれた声で「ガラスの墓標」を歌い始めた。その声を後押しするように、戸高賢史(G)、宇野、鈴木は互いに向かい合い、ミドルテンポのオープニングナンバーを丁寧に奏でた。

「こんばんはART-SCHOOLです」という木下の挨拶のあとは、間髪入れずに「BOY MEETS GIRL」「水の中のナイフ」など初期の楽曲が披露される。叩きつけるようなドラムが響いた「BLACK SUNSHINE」から4人のプレイは急速に熱を帯び、木下の性急で生々しいボーカルが響いた「OUTSIDER」、激しいアンサンブルが炸裂した「ウィノナライダー アンドロイド」とオーディエンスの熱狂を煽る楽曲が続いた。

ひと息つくと木下は「ずっとライブやってなかったから、うれしいです。まだまだやるんで楽しんで……って楽しくはないですよね」と自虐的に言い放つ。続けて「これ言っていいのかな。この公演、DVDになるんでモッシュとかダイブとか大歓迎なんでお願いします」と穏やかな口調で観客を煽った。

序盤は少し抑制した空気を漂わせていたメンバー4人だったが、観客の熱に感化されて解放的に。木下の声は時間が経つにつれて大きくエモーショナルに、楽器隊の動きは躍動感を増していく。「羽根」では、それぞれの奏でる音をぶつけ激しい音像を作り出した。

戸高が「知ってのとおり、今日は宇野と鈴木が抜ける前の最後のワンマンです。しっかりと雄姿を目に焼き付けてください」と口にすると、観客はそれに同意するように頷く。木下は「ここからはミディアムゾーンです。今まで封じてたんですが、暗い曲しかやりません。みんな好きでしょ?」と語り、ART-SCHOOLの真髄とも言えるドープかつスケール感あふれるナンバーを続けざまに披露。会場を幻惑的な空気で包み込んだ。

「フリージア」を歌い終えると木下は「こっからは盛り上がる曲をやるんで。行こうかなと思ったらダイブするかも。今日はいいよね?」と語る。そして会場を見渡し「人多いな。ありがとう。楽しんで帰ってください」と微笑みを浮かべた。木下の宣言どおり、終盤はアッパーな楽曲がフロアを揺らしていく展開に。「ロリータ・キルズ・ミー」ではoiコールが巻き起こるとともに、ダイバーが続出しフロアの熱狂はピークに達する。本編ラストの「FADE TO BLACK」で木下は叫ぶように歌い、曲の終盤でフロアに勢いよく飛び込む。それを前に宇野、鈴木、戸高は全身全霊で楽器を鳴らした。

その後、大きな拍手に導かれ再びステージに戻ってきた4人は、ステージ中央に集まり「SWAN DIVE」を演奏し始める。続けて「シャーロット」「foolish」「UNDER MY SKIN」というタイプの異なる楽曲で、改めてバンドの奥深さをアピールした。

MCで木下は「ずっとART-SCHOOLは閉じた音楽だってデビュー当時から言われてて。でも僕は人とつながりたいと思って音楽をやってたんですね。今日はすごくみんなと感情がつながってる気がして、バンドやっててよかったなって」とたどたどしく口にする。また「ワンマンは今日が最後なんで、2人に大きな拍手を」と宇野と鈴木をねぎらい、「これはみんなに捧げます」と「ニーナの為に」をメンバーとともに熱演した。

ここまでで既に28曲が演奏されていたが、観客は貪欲に4人のパフォーマンスを求め続ける。みたびステージに呼ばれた木下は「言葉にすると陳腐なんで、今日は音で表現できたと思います。それはみんなのおかげもあって。ホントうれしいよ、ありがとう」と言葉に詰まりながらオーディエンスへの感謝を告げる。そして4人はART-SCHOOL最初期のナンバー「斜陽」を、向かい合いながら奏でた。自分たちの存在を刻みつけるように音をかき鳴らしたあと、メンバーはステージ前方にならび手をつなぎあう。そしてぎこちなく両手を掲げ、満員のオーディエンスに感謝と別れを伝えた。

ART-SCHOOL「ART-SCHOOL」
2011年12月9日@東京都 新木場STUDIO COASTセットリスト

01. ガラスの墓標
02. BOY MEETS GIRL
03. 水の中のナイフ
04. BLACK SUNSHINE
05. DIVA
06. OUTSIDER
07. 欲望の翼
08. ウィノナライダー アンドロイド
09. 左ききのキキ
10. 羽根
11. 乾いた花
12. サッドマシーン
13. LOST IN THE AIR
14. クロエ
15. アパシーズ・ラスト・ナイト
16. リリィ
17. 僕が君だったら
18. フリージア
19. MISS WORLD
20. ロリータ・キルズ・ミー
21. あと10秒で
22. スカーレット
23. FADE TO BLACK
<アンコール>
24. SWAN DIVE
25. シャーロット
26. foolish
27. UNDER MY SKIN
28. ニーナの為に
<ダブルアンコール>
29. 斜陽

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