Fly or Die×清 竜人25、異色グループ同士の「ラーメン二郎みたいな」ツーマン

11月20日に東京・新宿LOFTでライブイベント「Fly or Die presents 悪性のエンターテイメント」が開催された。このイベントはマキタスポーツ扮するDar'k～nessが率いるヴィジュアル系バンド、マキタスポーツpresents Fly or Dieが主催。ゲストに清 竜人25を迎えて、“異色のV系バンド”と“異色のアイドルグループ”によるツーマンライブを繰り広げた。

ライブ前にDar'k～nessは集ったオーディエンスに向けて「『悪性のエンターテイメント』はラーメン二郎みたいなもの。お行儀のいいエンタテインメントじゃない、本当に優れたエンタテインメントショーには必ず微量の毒素が含まれている。それがあなた方の体にじわりと浸透していくところが見てみたい」と、この企画の趣旨を説明。彼の呼びこみでステージに現れた先攻の清 竜人25は「ラブ▽ボクシング」「A・B・Cじゃグッと来ない!!」といったハイテンションなファンキーチューンで会場の空気を一気につかんだ。

第6夫人・清可恩はこの日のライブで、Fly or Dieのコール＆レスポンスを真似て「フライ、オア、ダーイ！」というシャウトを連発。また、Dar'k～nessが「ダァ様」と呼ばれていることに倣って観客が竜人を「竜様」と呼び始めたため、夫人たちもそれを気に入って彼を「竜様」と呼んでいた。ラストの「Will▽You▽Marry▽Me?」では、竜人が第2夫人の清桃花をお姫様抱っこして退場。会場をしっかりとヒートアップさせてFly or Dieにバトンを渡した。

続くFly or Dieは「The theme of F.O.D」「The shocking soup of Virgin Marry ～華麗なる欲望～」「中年」を立て続けに披露し、エネルギッシュな演奏に観客もヘッドバンギングで応酬。序盤からテンションの高いステージとなり、歌い終えたDar'k～nessは息を切らしながら「この曲は3曲目に持ってくるべきではなかったかもしれない……」と後悔の言葉を口にした。

MCでは観客を罵倒し続けていたDar'k～nessだったが、中盤に突然「なんかいろいろ、強い言葉でなじったりしてゴメン。君たちと一体化したかったんだ」と謝罪。続けて「君たちはさ、1輪1輪の独立した花だもんね」と言ってSMAPの「世界に一つだけの花」を歌い始めた。しかし歌い終えた彼は突然怒り出して「調子に乗るんじゃないよ！ 優しく出れば付け上がりやがって。ダァ様は今プンプン怒っているよ！ あるいはすごく情緒不安定だよ！」と言い、観客がペンペン草と同程度の存在だとわからせるべく「世界中にある花」を熱唱した。

本編終了後、アンコールならぬ“スパンコール”でステージにメンバーが呼び戻されると、Dar'k～nessはオーディエンスに向けて「諸君たちは人であるか？」と質問。続けて彼が「君たちは人でもなければ豚でもない。ただのバラだ」とつぶやくと、その言葉に会場が大いに沸いた。その後、Dar'k～nessの命令でしもべ（ダンサー）がうちの君（Dr）の口に取り付けられたギャグボールを外すと、声を出せるようになったうちの君が賛美歌のような歌を披露。澄んだ美しい声で歌いながら物販の宣伝をした。“スパンコール”では現在レコーディング中のフルアルバムに収録されるという新曲「ダークスター誕生」を初披露。さらに「最後にみんなで力を振り絞って、この『悪性のエンターテイメント』を仕上げるぞ！」という煽りからダンサブルな「矛と盾」が演奏され、会場がお祭り騒ぎになる中ライブは終了した。

終演後にはステージに降りた幕に告知映像が投影され、マキタスポーツpresents Fly or Dieの初のフルアルバムが2016年1月に日本コロムビアから発売されることが告知された。ファンは続報を楽しみにしておこう。