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Kalafina、5000人に美声届ける年内最終公演

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Kalafina「Kalafina LIVE TOUR 2014」東京国際フォーラム ホールA公演の様子。

Kalafina「Kalafina LIVE TOUR 2014」東京国際フォーラム ホールA公演の様子。

11月1日、東京・東京国際フォーラム ホールAでKalafinaのツアー「Kalafina LIVE TOUR 2014」最終公演が行われた。

小雨がぱらつく中、この日の東京国際フォーラムに集まったのは5000人。その5000人が待つホールにオープニングSE「prelude」が流れ出すと、ドラム、ベース、ギター、キーボードからなるサポートバンドと、2本のバイオリンとヴィオラ、チェロからなるストリングス隊がステージに現れる。そして彼らが「dolce」をプレイすると同時に白いドレスに身を包んだWakana、Keiko、Hikaruが登場。3人は「dolce」のタイトル通り、この曲で甘い歌声を響かせたかと思えば、続く「adore」を四つ打ちのビートをバックにタフに叩き込み、ツアーファイナルの幕を切って落とした。

その緩急自在の展開に5000人が歓声を送る中、「Kalafina LIVE TOUR 2014、東京国際フォーラムにようこそ」と切り出したWakanaは「広いですね。上の席の方、見えてますか?」と超満員の観客が集まったことに触れ、Hikaruもやはり「いっぱいじゃないですか!」と目を丸くする。そして「私たちが会場入りするときにはポツポツと雨が……」「『Kalafinaあるある』でございます」とKeikoが笑いを誘う、なんとものんびりとしたMCを繰り広げた3人は、そのムードを体現するかのように「屋根の向こうに」「I have a dream」「storia」という、Keikoの言葉通り「温かく爽やかな」楽曲群を披露した。

しかし彼女が「次はダークな曲を」と宣言したのちには、ドラムとピアノの不穏なループに、低音のみで構成されたチェロの旋律とノイジーなギターソロが絡み合う「うつくしさ」や、そのアウトロで圧巻のポリフォニーをホールいっぱいに響かせた「red moon」というシリアスなナンバーをドロップ。さらにコーラスワークだけでなくダンスでも魅せる「Magia [quattro]」と、情熱的なアッパーチューン「to the beginning」で畳みかけた3人は、アブストラクトな電子音とサンプリングされた彼女たちの歌声で構成された「interlude」が鳴り響く中、キーボーディスト櫻田泰啓とストリングス隊を残してバンドメンバーとともに一旦退場。その曲中にステージ下手に設置されたグランドピアノを櫻田が奏で出すと、黒のドレスに文字通りお色直ししてステージに再び現れ、彼らのプレイをバックに、いずれも雪をモチーフにしたバラード「seventh heaven」「snow falling」を、息づかいまでもが聞こえてきそうな静かで優しげなコーラスワークで歌い上げた。

この2曲を歌い、改めてバンドメンバーと合流した直後のMCタイムはまたも笑いの絶えないものに。Keikoが、ストリングスとピアノという編成で歌ったことに言及しようとするも「弦のカルテットとピナノ……」と噛んでしまう。するとそれを見逃さなかったWakanaは「気に入ったわ、ピナノ」と混ぜっ返し、グランドピアノが撤去される際には「あっ、ピナノが帰っちゃう」と追い打ちをかけてKeikoを大いに照れさせていた。

サポートバンドの硬質な音作りが特徴的なロックチューン「obbligato」や、Wakanaがそのハイトーンボイスで5000人を圧倒した「consolation」をパフォーマンスした3人は、ライブ終盤のセットリストをキラーチューンで構成。「ひかりふる」「君の銀の庭」「misterioso」と、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」シリーズの関連楽曲を3連発し、11月19日リリースのニューシングル「believe」をプレイしてステージをあとにした。

間もなく巻き起こった大きな拍手に応えた3人は、ライブ最終盤同様、キラーチューンを連射する。ライブのクライマックスの定番「音楽」と、アニメ「ALDNOAH.ZERO」のオープニング曲「heavenly blue」でこの日のライブ最大のピークを作り上げた。そしてツアーパンフレットの内容を1ページずつ丁寧にすべて紹介しつつ、終演後物販コーナーで逡巡する人の小芝居をする、まったく隠す気のないステルスマーケティング全開のHikaruのグッズ紹介MCを挟んで、3人は「未来への希望を歌った1曲」である「アレルヤ」を披露。その荘厳なアレンジに乗せて「あかるい方へ あかるい方へ きっともがいて 何度も泣いて 僕らはゆく 僕らはゆく」と高らかに歌い上げて、ツアー最終日にして年内最後の自身のライブを締めくくった。

なおKalafinaは2015年2月28日、3月1日には東京・日本武道館でワンマンライブ「Kalafina LIVE THE BEST 2015」を開催。チケットの一般販売は12月13日から。

Kalafina「Kalafina LIVE TOUR 2014」
2014年11月1日(土)東京都 東京国際フォーラム ホールA

01. prelude ~ dolce
02. adore
03. 屋根の向こうに
04. I have a dream
05. storia
06. うつくしさ
07. red moon
08. Magia [quattro]
09. to the beginning
10. interlude
11. seventh heaven
12. snow falling
13. 追憶
14. obbligato
15. consolation
16. ひかりふる
17. 君の銀の庭
18. misterioso
19. believe
<アンコール>
20. overture ~ 音楽
21. heavenly blue
22. アレルヤ

Kalafina LIVE THE BEST 2015 "Red Day"

2015年2月28日(土)東京都 日本武道館

Kalafina LIVE THE BEST 2015 "Blue Day"

2015年3月1日(日)東京都 日本武道館

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