土屋太鳳がTAMA映画賞で新進女優賞を獲得し涙、石橋静河は意気込み語る

第9回TAMA映画賞の授賞式が本日11月18日に東京・パルテノン多摩にて行われ、最優秀新進女優賞に輝いた土屋太鳳と石橋静河、最優秀新進監督賞を獲得した瀬田なつき、菊地健雄が出席した。

主演作「トリガール！」「PとJK」「兄に愛されすぎて困ってます」などの作品で最優秀新進女優賞を獲得した土屋。背中が大きく開いた黒いドレスで登場した土屋は「映画の扉をたたいてから12年。少しずつ必死に扉をこじ開けた中で本当にたくさんの言葉に出会いました。温かい涙が心からあふれる言葉もあれば、冷たい何かが胸をえぐるような言葉もあり、いつの間にかでこぼこの心になっていました」と思いをゆっくり吐露した後、涙を流し言葉を詰まらせる。今年出演した作品の名前をすべて挙げると「愛してやまない作品たちの名前と一緒にここに立てていることがとてもうれしいです。この作品を通して出会ったすべての人、すべての時間に心から感謝を伝えたいと思います」と真摯に語った。

これからの展望について問われると、土屋は「どんな役でも演じきれる女優になりたいなと思います。人として野性を感じられる演技を目指したい」と回答。そして、同じく今日の授賞式に出席していた黒沢清の「トウキョウソナタ」でスクリーンデビューを飾ったことに触れ「『トウキョウソナタ』の撮影ぶりに（黒沢と）お会いできたことが本当にうれしい。また新たなスタートが切れるんじゃないかなと思います」と笑顔を見せた。

「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」「PARKS パークス」「密使と番人」での演技が評価された石橋は「映画の世界に入って間もないんですけど、作品や人との出会いに本当に恵まれているなと思います」と話し、初主演作「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」について「初めての経験ばかりで戸惑うことが多かったですが、皆さんが自分の力を100%出している現場で、刺激を受けながら必死で突っ走りました」と振り返る。最後に「映画の現場が好きです。自分の中に隠れてる弱さや強さを全部さらけ出せる女優さんになりたいと思います」と意気込みを語った。

また、「PARKS パークス」で最優秀新進監督賞を獲得した瀬田は「大好きな映画を監督してこのような素敵な賞もいただけて本当にうれしいです」と挨拶。「たくさんの人が来る公園はいろんな人に愛されているので、公園をそのまま撮れたらいいなと思いました。青春のきらめきみたいなものを未来の人にも残せたら」と同作のメッセージを伝えた。

監督作「ハローグッバイ」「望郷」が評価された菊地は、映画祭TAMA CINEMA FORUMに観客として何度か足を運んだことがあると明かし「市民の人が目にする映画祭で受賞できて本当に光栄です」と挨拶。黒沢や石井裕也らの助監督を12年続けていたことを話し「現場で監督としての修行を積ませていただいた。自分なりに12年間思っていたことが形になるように日々努力している感じです」と述べた。

映画ナタリーでは、同授賞式の様子を引き続きレポートする。なお第27回映画祭TAMA CINEMA FORUMは、本日から11月26日まで多摩市内の各所で開催。

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