「ジョーズ」公開50周年という節目を目前にした今、世界には200本近くのサメ映画が存在している。ゾンビ映画の数には遠く及ばないが、ワニやヘビなどの危険動物モノの中でサメは映画作品の題材として最も多く取り上げられている生物である。なぜサメ映画が作られ続けるのか？ 不朽の傑作として君臨している「ジョーズ」が現在まで影響を与えているのは確かだが、妙な方向でサメ映画が進化を遂げた原因の一つが「シャークネード」だと考えるサメ映画有識者は多い。

大量のサメが都合よく人々の上に降り注ぐ

モックバスター（メジャーな作品に便乗し、同じようなテーマやタイトルで映画を製作すること）とサメ映画を得意とすることで知られるハリウッドの制作会社アサイラムは、ディザスター映画とサメ映画という人気ジャンルを掛け合わせることで「シャークネード」を生み出した。超巨大な竜巻が海上で発生し、たまたま大量発生していたサメを巻き上げながら上陸、なぜかお腹を空かせていた大量のサメが都合よく人々の上に降り注ぐというストーリーだ。「サメが空から降ってくる」という尋常ではない映画は世界の人々を魅了すると同時に、「サメなら何をやってもいいのでは？」という共通理解を作り出した。その結果、サメはありとあらゆる場所に出現するようになり、今では逆に海にサメが出ると驚かれるようになってしまったのである。

サメが宇宙に行くのは序の口

そんな「シャークネード」の魅力の一つが、その「分からなさ」である。シリーズを経るごとに作品の規模がスケールアップしていくが、こちらの理解を超越した映像が押し寄せてくる。サメが宇宙に行くのは序の口で、オペラハウスは対シャークネード兵器としてトランスフォームし、ついにはサメのせいで地球が崩壊してしまうのだ。もう何も分からない。分からないが、それが楽しいのである。
そして矛盾するようだが、もう一つの魅力が「分かりやすさ」である。一貫して「家族」という普遍的で分かりやすいテーマを扱っており、しっかりドラマチックな展開もある。最終作まで完走すれば、あなたもシェパード家（主人公フィンの家族）の一員としてきっと号泣していることだろう。ただし、裏を返すとシェパード家以外の人間はほぼ死ぬので、そうした人物が画面に映ったら「ああ、エサだな」と思ってもらえればいい。その2秒後ぐらいにはサメに喰われているはずだ。
シリーズ開始から10年間、絶えることなく盛り上がり続けている「シャークネード」、ぜひこの機会に視聴して頂きたい。

今年（2024年）はジャッキー・チェンにとって“節目”の年となる。70歳の誕生日を迎え、初の主演映画からちょうど50年。世界に誇るアクションスターの輝かしい伝説を振り返るには最適だ。

ジャッキー映画定番の“超危険スタント”に胸熱！

日本でもジャッキーブームを起こしたのが、1970年代のいわゆる“拳”3部作。このうちジャッキー映画の人気投票でトップに立つことも多いのが「ドランク・モンキー／酔拳」。酔えば酔うほど強くなる拳法、効果が謎の珍トレーニングの数々など、ジャッキー映画最大の魅力である“突き抜けた楽しさ”に溢れている。

1980年代はアクションスターとしての最盛期を迎え、監督としても活躍したジャッキー。この時期の本格アクション映画としての代表作といえば「ポリス・ストーリー 香港国際警察」だろう。二階建てバスにしがみつくなど、ジャッキー映画の定番となった超危険スタントが満載。お調子者の一面もある刑事が、最後は怒りのヒーローとなって激闘する姿に、俳優としての才能も全開。ジャッキー・チェン映画を観たことのない人にまず薦めたいのが本作かも。これを観て胸が熱くならない人はいないはず！

そんなジャッキーも年齢を重ねるに従って、アクションへのスタンスも変わっていく。近年は出演作のジャンルも多様化し、「ドラゴン・ブレイド」のような歴史スペクタクルでは60代になったジャッキーが、円熟のアクション技をいくつか披露しつつも、作品自体の見せ場は紀元前のシルクロードで描く集団バトル。剣や盾のアクションに中国武術も生かした大スケールの戦いに、アクション監督を担ったジャッキーの“演出力”を堪能できる。

盟友との共演作「福星」シリーズはうれしいサプライズ

ジャッキー・チェンのアクションで最もアピール度が高いのは、肉体そのものだけでなく、“何かを使った”妙技。手元にあった物を瞬時に武器にして戦う動きは、ハリウッドに進出してからもジャッキー映画の十八番だった。「プロジェクト・イーグル」での巨大扇風機など、各作品で忘れがたい道具を思い浮かべることも可能。また今回の一挙放送では、記憶に留めたいもうひとつの原点、つまりサモ・ハン（サモ・ハン・キンポー）、ユン・ピョウという盟友との記念すべき共演作「福星」シリーズが観られるのはうれしいサプライズ。特に2作目の「香港発活劇エクスプレス 大福星」は富士急ハイランドなど日本ロケが行われ、若きジャッキーの勇姿はもちろん、当時の香港アクションのやりたい放題の勢い＆楽しさを実感するうえで超必見ではないか！

世界最大の映画大国インド。「バーフバリ」シリーズや「RRR」は日本でも大ヒットし、その濃厚かつパワフルな魅力にハマる人が続出している。そんな中、今後のためにもぜひ観ておきたい4作品が放送される。“インド版007”と呼ぶべきスパイアクション「タイガー 伝説のスパイ」と続編「タイガー 甦る伝説のスパイ」、そして圧巻のスケールの犯罪スペクタクル「K.G.F:CHAPTER 1」「K.G.F:CHAPTER 2」である。

“三大カーン”の1人、
サルマーン・カーンが強烈なオーラを放つ

ハリウッドではスターの不在が叫ばれて久しいが、インドでは強烈なオーラを放つ映画スターたちがゴロゴロ。「タイガー」シリーズで主人公のスーパースパイ、タイガーを演じているサルマーン・カーンは、ボリウッドが誇る“三大カーン”と呼ばれるトップスターの一人。マッチョで頼もしく、つい兄貴と呼びたくなる愛されキャラ。「タイガー 伝説のスパイ」では敵対するパキスタンのスパイ、ゾヤと許されない恋に落ち、任務と愛のジレンマに苦しむが、晴れてゾヤと結婚し、最強のスパイカップルとなった。

今年の5月3日からはシリーズ最新作「タイガー 裏切りのスパイ」が劇場公開されるほか、同じ世界線を持つアクション超大作「PATHAAN／パターン」にもゲスト出演するなど、今後ますますの活躍が約束されている。ちなみにゾヤ役のカトリーナ・カイフも、ボリウッドを代表する絶世の美女スターとして知られている。

約5時間半のほぼすべてがクライマックス

「K.G.F.」は、第二部「CHAPTER 2」がインド映画史上4番目の興行記録を叩き出したメガヒット作。貧民街に生まれた男ロッキーが、要塞化された金鉱の町K.G.F.の支配者となり、インド全土が恐れる犯罪王に上り詰めていくサクセスストーリーで、前後編合わせて約5時間半のほぼすべてがクライマックスという、異様な密度とハイテンションな盛り上がりにド肝を抜かれる。

南インドはカンナダ語圏のトップスター、ヤシュが演じる主人公像も強烈だ。ヒゲモジャの巨漢で一匹狼のエゴイスト。大勢の敵をたった一人で全滅させる、悪魔的な強さを誇る犯罪者なのに、コイツなら世界をひっくり返してくれるはずだと、いつのまにか応援してしまう破天荒野郎。極悪非道の悪党か、虐げられた者たちの救世主か？ 善悪の基準ではくくれない天井知らずのカリスマに魅せられずにいられない。

すべてにおいてやり過ぎ、渾身の力でフルスイングするのがインド映画の本領。観客を熱く惹き寄せるヤバいエンタメを浴びたければ、どうかこの4作品をお見逃しなく。

#テレビでインド映画

放送を記念し、「タイガー」「K.G.F」のキャラクターお面を期間限定で配布。プレゼントキャンペーンや、ファンアート募集などの同時実施も。おうち＆SNSで盛り上がって鑑賞しよう！

詳しくはこちら

「GW映画祭」公式ページ

2024年4月27日（土）

18:30～「シャークネード」

20:15～「シャークネード カテゴリー2」

2024年4月28日（日）

18:30～「シャークネード エクストリーム・ミッション」

20:15～「シャークネード4（フォース） サメ覚醒」

2024年4月29日（月・祝）

18:30～「シャークネード5 ワールド・タイフーン」

20:15～「シャークネード6 ラスト・チェーンソー」

2024年4月30日（火）

18:00～「五福星」

20:05～「香港発活劇エクスプレス 大福星」

2024年5月1日（水）

18:00～「プロジェクト・イーグル」

20:02～「ドラゴン・ブレイド」

2024年5月2日（木）

18:00～「ドランク・モンキー／酔拳」

19:58～「ポリス・ストーリー 香港国際警察」

2024年5月3日（金・祝）

19:00～「GWインド映画『タイガー』『K.G.F』放送直前SP」

19:25～「タイガー 伝説のスパイ」※日本語吹替版は日本初放送 / ノーカット

2024年5月4日（土・祝）

19:00～「タイガー 甦る伝説のスパイ」※日本初放送 / ノーカット

2024年5月5日（日・祝）

19:00～「K.G.F:CHAPTER 1」※日本初放送 / ノーカット

2024年5月6日（月・振休）

18:45～「K.G.F:CHAPTER 2」※日本初放送 / ノーカット