本日3月24日東京のシアター・イメージフォーラムにて、映画「
「がむしゃら」は、2012年に女優からプロレスラーへ転身を遂げた安川が自らの半生を語ったドキュメンタリー。中学時代にいじめやレイプ被害、自殺未遂を経験し、現在はバセドウ病やヘルニアといった病と闘いながらもヒールレスラーとして懸命に生きる姿が描かれている。この映画の完成直後の2月22日、チャンピオン世IV虎との試合がプロレス界を揺るがす“凄惨試合”となり、顔面が歪むほどの骨折を負った安川は一時的に両目を失明。先週退院したばかりでまだ光やシルエットがなんとか見える程度らしく、所属するプロレス団体スターダムの同期レスラーに支えられての入場となった。
10年前から安川を知っているという高原監督は、「彼女にはいろいろな過去があるけど、プロレスを始めてから生き生きし始めた。当初は過去の経験を語ってもらうだけのつもりが、2年間彼女を追いかけるうちに、病気やけがだとか次々にネタが襲ってきて。それでも彼女は素直でずるさのない、すごい人間です。22日の試合のことでもめげないどころか、他人のことを心配しているし。映画を観てこいつのことを鬱陶しく思ってもいいんです。惡斗を受け取ってもらえれば」と愛のあふれるコメントをした。
「監督、親戚のおじさんにいそうですよね」と照れた安川。まず「安川惡斗こと安川祐香です」と本名を名乗り、「おじいちゃんはアルツハイマーでした。おばあちゃんは乳がんでした。母は気が滅入っていました。父は単身赴任でした。暴行を受けました。心が壊れました。死にたいなって思いました。でもこれは現代人だったら1つや2つみんな経験することで、私はたまたま全部一緒になってしまっただけです。楽しめるような映画ではないかもしれないけど、笑えるところは笑ってください! これは私の生き恥です!」と語った。
劇中では彼女が学生時代に暴行を受けた現場も訪れており、撮影時は安川も監督も心にダメージを受けたという。安川は「あの時は監督に『この野郎!』って思いました。でも新しい自分に出会える気がして行った。今はよかったと思っています」と明かす。
監督に「“安川惡斗”から一言は?」と煽られると、安川は1歩前に出て「お前ら、どこにいるかよく見えねえけど、アタシは被害者じゃねえぞ! 1度スターダム観に来いよ! そこでスターダムのよさ、プロレスのよさ、アタシのよさ、全部見せてやる! 以上!」といつものマイクパフォーマンスを披露し観客を安心させる一幕も。
映画「がむしゃら」は、シアター・イメージフォーラムほかにて3月28日公開。
高原秀和の映画作品
リンク
- 映画「がむしゃら」公式Twitter
- 株式会社スターダム オフィシャルサイト
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茂田浩司:ライター&編集 @shigeta_koji
失明という表現には「?」ですが1日も早い視力の回復を願っています。網膜震動症なら1~2週間で治るのかと。。 RT @takaharahdkz: 安川惡斗、失明しながらも舞台挨拶でヒールを演じ切る - http://t.co/Oycz2KSbkO