「最遊記歌劇伝」イベント、鈴木拡樹らがDVD映像バックにテーマ曲熱唱

峰倉かずや「最遊記」を原作とするミュージカル「最遊記歌劇伝－Burial－」のDVD発売記念イベントが、本日7月20日に東京・ニッショーホールにて行われた。

イベントには玄奘三蔵役の鈴木拡樹、孫悟空役の椎名鯛造、沙悟浄役の鮎川太陽、猪八戒役の藤原祐規といった三蔵一行の面々と、ニィ健一・烏哭三蔵役の唐橋充、光明三蔵役の三上俊、健邑役の藤田玲が出演した。まずはDVDダイジェストを見ながらキャスト陣がコメントしていく「リアルオーディオコメンタリー」のコーナーを展開。冒頭の「Go to the West」を歌うシーンでは「柵があって踊りにくい」、三蔵や健邑の被っている冠は落ちないように必死に頭を動かさないようにしているなど、さまざまな裏話が飛び出す。

また藤原演じる八戒のシーンになると、みんなが画面を見ずに話し出すという一幕も見られ、藤原のいじられキャラっぷりが発揮されていた。三蔵と悟空が八戒を探しにやってくるシーンでは、八戒がテーブルの横にしゃがんでいるため全く隠れられていないことを突っ込まれ、「頭隠さず尻隠さず」とまで言われる始末。さらにはそのシーンを再現してみせてほしいという無茶ぶりにも応え、会場の笑いを誘った。

最後にキャスト陣7名は、テーマ曲「Go to the West」をDVD映像をバックに熱唱。カラオケ映像のように歌詞も映し出されるため、唐橋は「これは安心」と言わんばかりにおどけてみせる場面もあったが、7人の歌声に観客は高揚した様子で聞き入っていた。また三上と藤田は峰倉直筆の色紙を手に歌唱。色紙には、それぞれ光明三蔵と健邑のイラストが。三上は「思い違いだったらすごく恥ずかしいんですけど、ちょっとだけ僕に似せてくれてませんか？」と自慢気に色紙を見せていた。

9月17日からは池袋・サンシャイン劇場にて新作公演「最遊記歌劇伝－Reload－」が控えている面々。鈴木は「まず公演が決まったことがひとつのステップだなと思っています。新しいキャストも加わりますし、何よりも初演に出ていた小野田龍之介くんが戻ってくる。まず1人目だなと感じています。以前出ていたキャストも戻ってこれるような作品になれば」と意気込みを語る。また唐橋は「まず第一の目標としては、お客様の一番向こうに峰倉（かずや）先生という神様みたいな人がいらっしゃるので、峰倉先生にも楽しんでいただくためにはどうしたらいいか、新たな発明を繰り返していかなきゃなと思っています」と締めくくった。

イベント後に行われた囲み取材でDVDの見どころを問われると、椎名は「最遊記はいろんなエピソードがありますけど、過去に触れることができたというのはうれしいですね」と三蔵一行の過去を描くシーンを挙げると、藤原も「（八戒は）壮絶な過去があると、設定として自分の中で役作りをしていたつもりでしたが、今回実際にそれをお芝居できたというのは大きい」と同意する。

また原作で舞台化したいエピソードはあるかという質問に対し、椎名が「外伝」と即答すると、鈴木は「そこも目標のひとつですし、まずは『RELOAD』のシリーズを完結までというのが目標」と付け加える。さらに「欲を言っちゃえば、これはコミックスとして完結してはいないですけど『異聞』とか。僕すごく好きなので、逆に見たいという気持ちも込めてやりたい。今ミュージカルとして向かっている方向としては『RELOAD』をちゃんと描ききること。その上で改めて『外伝』をやりたいっていう意思を言えるようになってたらなって思います」と意欲を露わにした。