Oxymoron Theatre Club(オクシモロンシアタークラブ)は、演劇作家の
物語の舞台は、イギリス・ロンドンのハムステッドにあるハースト邸の応接間。年老いたハーストは、謎めいた男スプーナーを家に招き、スコッチやウォッカを飲んでいた。“ギクシャクした宴”が進む中、ハーストの秘書である2人の若い男がやって来て……。
出演者には、アートカンパニー・情熱のフラミンゴで島村と共に創作を続けてきた
島村は「オクシモロンは《冷たい炎》のように矛盾する語句を組み合わせて新たな意味や効果を生み出すレトリックです。僕には世界や人間が矛盾で満ちているように見えています。しかし、複雑怪奇な世界や人間の営みを形容する上でオクシモロンは詩的な肯定を与える非常にポジティブな視点です。本作『ノーマンズランド』はまさにOTCの態度を表す作品になっています」と説明しつつ、「OTCの初公演でなぜ『ノーマンズランド』を選んだのか。それは、自分が死ぬ前に上演したい作品と考えて、思い浮かぶのはいつも本作だったので最初にしようと思ったのです。きっと、自分の人生をかけた本質的な何かがここにあるはずだと。約半年間コンスタントに俳優たちと稽古を続け、やはり本作には自分の創作において重要な何かがあると気づきました。それが【オクシモロン】です」とコメントした。
上演時間は約2時間40分。公演は7月27日まで。
島村和秀コメント
オクシモロンシアタークラブ。この団体は僕自身の演劇創作をプロデュースするユニットです。長いカンパニー名なので、頭文字を取ったOTCで覚えていただけると嬉しいです。
本日幕を開けたOTC第1回公演「ノーマンズランド」は英国の作家 ハロルド・ピンターが1974年に執筆した戯曲で【脅威の喜劇】と呼ばれた創作初期と【記憶劇】と呼ばれる中期 両方の創作術が伺える不条理劇です。また、異端の翻訳者である朝比奈流生氏による現代的でエッヂの効いた訳出で新たな「ノーマンズランド」の劇世界をお見せできるでしょう。
さて。OTCの初公演でなぜ「ノーマンズランド」を選んだのか。それは、自分が死ぬ前に上演したい作品と考えて、思い浮かぶのはいつも本作だったので最初にしようと思ったのです。きっと、自分の人生をかけた本質的な何かがここにあるはずだと。約半年間コンスタントに俳優たちと稽古を続け、やはり本作には自分の創作において重要な何かがあると気づきました。それが【オクシモロン】です。
オクシモロンは《冷たい炎》のように矛盾する語句を組み合わせて新たな意味や効果を生み出すレトリックです。僕には世界や人間が矛盾で満ちているように見えています。しかし、複雑怪奇な世界や人間の営みを形容する上でオクシモロンは詩的な肯定を与える非常にポジティブな視点です。本作「ノーマンズランド」はまさにOTCの態度を表す作品になっています。
今後、OTCでオブジェクトシアターをやりたいなあとか、創作劇を作りたいなとかさまざまなプログラムを考えています。僕は情熱のフラミンゴで創作してきたときから「表現方法に一貫性がない」とよくいわれたのですが、ベースには常にオクシモロンがあり、その輪郭がはっきりした今だからこそ、表現方法で遊ぶ自分のスタイルを活かして、OTCが劇場のような多彩なレパートリーを持つカンパニーになれたらと考えています。というより、本カンパニーは“劇場”だと思っています。
OTCに行けば何か面白いことがやっている、参加可能な場所が提供されている、そんなカンパニーにしていければと思っています。
「ノーマンズランド」は僕が最後にしたいと思っていた、最初の公演です。それだけの価値があると思います。ぜひ劇場でお待ちしています。
Oxymoron Theatre Club 第1回公演「ノーマンズランド」
2025年7月23日(水)〜27日(日)
東京都 北とぴあ カナリアホール
スタッフ
出演
※U-30割引あり。
ステージナタリー @stage_natalie
本質的な何かがここにあるはず…島村和秀率いるOTC初の本公演「ノーマンズランド」開幕(舞台写真 / コメントあり)
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