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本作は、
小鳥がさえずる森のシーンから始まる本作で、朝美は争いを嫌う青年が、信念のために変貌を遂げる様子を力強く演じた。一方、その過程では心の中の本音をモノローグで聴かせたり、男女の魂が入れ替わる魔術にかかったりと、コミカルな演出が盛り込まれ、ところどころで観客の笑いを誘う。相手役の夢白は反逆者の息子である恋人ロビンに対する憎悪と信頼の気持ちに揺れるマリアンを、芯のある強さをにじませて好演。コミカルなシーンでは、朝美と共に柔軟な演技の幅を見せた。ロビンの父を陥れるガイ・ギズボーン役の
三木章雄が作・演出を担う「オーヴァチュア!」では、夢、汗、涙といった“すべてのエナジー”をつぎ込んだ、多彩な場面が展開。モダンな幕開きからスピーディに展開するダンスシーン、クラシカルな楽曲に乗せたエネルギーあふれる場面など、新生雪組の魅力が色とりどりのパフォーマンスで披露された。
囲み取材で朝美は、作品について問われると、「お芝居では、大団円でファンタジーの物語の雰囲気が感じられて好きです。ショーはお客様と一体感を感じられる客席降りの場面が、公演が始まってからさらに好きになりました。東京の皆様がどう反応をしてくださるのか、楽しみにしています」とコメント。さらにトップスター就任の実感を「宝塚大劇場での初日はいっぱいいっぱいで、これが111年続いた宝塚歌劇団のトップさんの景色なのかということを感じながらやっていましたが、公演を通してお客様と雪組のみんなの温かいまなざしを、大羽根の温かさと共に感じることができたので、東京公演でも1回1回をかみ締めながら臨みたい」と心境を明かした。また、自身のトップスターとしての幕開けを、「自分でも自分がどうなるかわかりませんので(笑)、その先に何が待っているのかを楽しみにしながら、今は勢いに任せて進んでいきたい。元気でいることが一番なので、元気な姿を観て、みんなにも元気になってもらえるのが理想です」と語った。
夢白は、「宝塚大劇場公演はお客様にこんなにも笑っていただけるんだということを楽しんで、日々務めさせていただきました。ショーはロックなプロローグから後半にかけてクラシックへと流れが変わっていきますが、デュエットダンスの場面はお芝居チック。毎日新鮮にお届けできたらと思っております」と話す。また、朝美について「エネルギッシュで勢いがある方で、周りを引っ張ってくださいますし、そこについていかなきゃという思いが……」と言うと、「たまに(夢白に)追い越されます」と朝美が続け、笑いが起こるひと幕も。夢白は「ご一緒させていただいたときに、自分自身をよりエネルギッシュにできたらと思うので、そんな朝美さんに必死について参りたいと思います」と返し、場を締めくくった。
上演時間は休憩ありの約3時間。公演は6月22日まで。なお、6月22日13:30開演回では全国各地の映画館でのライブビューイング、Rakuten TVとU-NEXTでのライブ配信が行われる。
宝塚歌劇雪組ミュージカル「ROBIN THE HERO」ファンタスティック・ショー「オーヴァチュア!」
2025年3月12日(水)〜4月13日(日) ※公演終了
兵庫県 宝塚大劇場
2025年5月3日(土・祝)〜6月22日(日)
東京都 東京宝塚劇場
スタッフ
ミュージカル「ROBIN THE HERO」
脚本・演出:
ファンタスティック・ショー「オーヴァチュア!」
作・演出:三木章雄
タカラヅカ歌劇ポータル │ 宝塚歌劇・宝塚OG情報を発信中 @zukazuka_info
【会見 / 公演レポート】その先に何が待っているのか、朝美絢トップスターお披露目公演「ROBIN THE HERO」が東京へ(舞台写真あり) https://t.co/ldQFHEhvIK