8月に上演される
タイトルは「歩かなくても棒に当たる」。あらすじには「暑すぎる毎日への苛立ちから、扇風機に指を突っ込み指が飛ばされるという妄想をしているところに、東京からやってきた女が突然妄想に入り込み、一緒に指を飛ばし始める。指先から始まる衝撃、アンパサンド・スリラー」と記載された。
またこのたび、松尾スズキと山内ケンジが公演に向けたメッセージを寄せた。公演は8月7日から11日まで、東京・新宿シアタートップスにて。
松尾スズキ コメント
アンパサンドがいい。と、知人が言うので、三鷹の駅からけっこう歩いて小さな劇場に観に行った。しょうもない。しょうもないことをとにかく真剣にやっておる。それがおもしろいと思った。そしてしつこい。しょうもないことを真剣にしつこくやる。これを下手な役者がやったら大変なことになるのだが、アンパサンドのドラマツルギー?を、会得した上手な俳優がやるので、どんどんそのしつこさがほしくなる。
そのうちこの芝居に出ている俳優が、うらやましくなった。自分には、このしつこさの世界に身を投げ出す体力が、もう、まるでないからだ。そういう意味では、アンパサンドは、わたしにとってある種の⻘春なのかもしれない。その日のうちに宮藤に連絡した。
宮藤もそっこう観に行った。自転車で。
「すごいっすね」とのことだった。きっと宮藤だってなんらかの⻘春をそこに感じたに違いない。しょうもなくて真剣でしつこくて、なんだか、甘酸っぱいのだ。
山内ケンジ コメント
最初は、分かる人にだけわかればいいのです、こっそり好きなことをやってますんでよろしかったらどうぞみたいな人かと思っていたのだが、毎回観る度にやりたいことが鮮明になってゆき、これでいいんだ、私はこれなんだ、見て、今見て、なんか文句ある?文句あっても私はこれだから!と謳い上げ、まるで全ての保守性を批判しているかのような日本演劇界随一のダダイスト安藤奎である。既に多くのファンがいるのだが、あなたは先日の『人吸い』を見たか? 本多劇場で一回だけやった中編を。オレは観た。素晴らしかった。以前やっていた客席40席の劇場と全く変わらないクオリティでしかも、その本多劇場にはお笑い目当てのアンパサンドを全く知らない客層ばかりだったのだがこれが大ウケ。不条理劇だとかコントだとか演技の温度が高いとか低いとかメジャーとかマイナーとかあらゆることを軽々と超越し呑み込んでしまう安藤奎。今回はついに川上友里の登場で期待が更に膨らむばかりだが、安藤奎はそういう期待すらもへららと呑み込んでやりたいことだけをやるのだ!
劇団アンパサンド「歩かなくても棒に当たる」
2024年8月7日(水)~11日(日・祝) ※公演終了
東京都 新宿シアタートップス
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指先から始まる衝撃!アンパサンド新作タイトルは「歩かなくても棒に当たる」
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