ITOプロジェクト澁澤龍彦 × 天野天街 糸あやつり人形芝居「高丘親王航海記」リクリエーションが、昨日12月22日に愛知・メニコンシアターAoiにて開幕した。
ITOプロジェクトは、飯室康一、山田俊彦を中心に旗揚げされた、現代糸あやつり人形芝居の創作・プロデュースや講座、ワークショップなど、さまざまな活動を行っている団体。ITOプロジェクトと
開幕に際し、天野は「うごけ、さわげ、もんどりうって、のたうちまわれ、奇々怪々、奇妙ケテレツなヒトカタたち。ジカンとクーカンの意図を、その糸めくヘソノオで切り裂き、分断せよ。そのカラッポの脳髄で思考して、重力の呪縛を次元の断層に埋葬せよ。しこうして、密やかに歩行し飛翔し、隠微に淫靡に、ナ糸メアせよ。不可視の糸で、彼岸と此岸のヤブレ目を縫合し、地軸をねじ曲げ、天竺の、さかしまの、極彩色の、残り香の、ニセモノの、眩惑の、幻惑の、果てなきハテナのうつつのゆめを、その決して閉じない糸しい瞳の奥に、糸鮮やかに照射し爛熟し孵卵せよ、そして、セカイの不可能を可能せよ!」とコメント。
ITOプロジェクトは「2018年、2019年に上演した作品の再演ですが、大幅にキャストが変わりました。また、ほとんどの人形やコントローラーに手を加えました。使いやすく、ミスが生じにくい変更だけでなく、新しい動きのために複雑にしたところもあります。また新しいシーンの提案も演出家にしてしまって……。まるで完成形を遠ざけながら、近づこうとしているようです。『そんなあっけなく天竺に着いてしまっては、もの足りないとは思わないのか』と親王はお供の安展に問います。親王は遠い天竺に近づく過程こそを望んでいたように見えます。私たちも、本来の目的の完成形への強い思いを持ちながら、その過程に惹かれているのかも。本来の目的は人形の演技なのに、その手段(メディア)であるはずの『糸』というものに惹かれるように」と思いを語った。
上演時間は約2時間。公演は明日12月24日まで。なお本日23日13:00開演回終演後は市原佐都子と天野の対談、23日18:00開演回と24日13:00開演回終演後は天野とITOプロジェクトによるトークと人形解説が行われる。
ITOプロジェクト澁澤龍彦 × 天野天街 糸あやつり人形芝居「高丘親王航海記」リクリエーション
2023年12月22日(金)~24日(日)
愛知県 メニコンシアターAoi
原作:澁澤龍彦
脚本・演出:
ナレーション:
音楽:珠水
美術:天野天街、山田俊彦
人形製作:山田俊彦
舞台製作:飯室康一
出演:植田八月、竹之下和美、永塚亜紀、阪東亜矢子、山田俊彦 / (五十音順)岩本苑子、後藤渉、菅原義輝、吉田真弓
菅沼翔也 @ringoss
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