「オン・ユア・フィート！」幕開けに一路真輝「朝夏まなと、ここにあり」

昨日12月8日に、東京・シアタークリエでミュージカル「オン・ユア・フィート！」が開幕。初日に先駆け同日、同劇場で囲み取材が行われた。

本作は、アメリカの歌手グロリア・エステファンとその夫の半生を描いたミュージカル。囲み取材には主演の朝夏まなとをはじめ、グロリアの夫エミリオ・エステファン役の渡辺大輔、グロリアの母グロリア・ファハルドを演じる一路真輝が出席した。

朝夏は自身の演じるグロリア・エステファンについて、「私も人前で表現する仕事をしているので、共感できる部分がある」と言い、本作を「彼女の半生にはいいときも悪いときもありますが、それらが劇的に描かれています」と紹介。開幕に向けては「キャスト、スタッフの皆さんが一丸となり、この作品の日本初演を盛り上げようとしています。熱い舞台をお届けできたら」と意気込みを述べた。

続く渡辺が朝夏の挨拶を受けて「今まあちゃん（朝夏）がほとんど言ってくれたんですが（笑）、とにかく熱い、2018年の締めくくりにふさわしい舞台となっておるので……」と切り出すと、朝夏と一路が「“おるので”!?」とツッコみ、渡辺を笑わせる。自身の演じるエミリオについては「周りへの影響力や、目上の人に対しても決して折れない意志の強さがすごい。そして家族への愛情が120パーセントで、常に真正面からぶつかっていく熱い男性」と分析し、「2018年に鬱憤が溜まっている方はぜひお越しください！」とアピールした。

「暖冬と言われていた今年の冬ですが、なんと今週末から冷え込むそうで……」と口火を切った一路は、「気温とは反対に、シアタークリエは熱く盛り上がっています。ぜひ楽しみに来てください」と呼びかける。また自身の演じるグロリア・ファハルドについて一路は「キューバ出身の熱いお母さんで、今まで私が演じてきた役とは少し違います」と述べ、「朝夏さんのグロリア、渡辺くんのエミリオが素敵なので、私も2人に乗っかって熱いラテンの血をお見せできたら」と抱負を語った。

話題は、キャストがお互いに対して抱いている印象の話へと移る。朝夏は渡辺の印象について「とても真面目なんですけど、素晴らしきコメディセンス。それにパパ感というか、包容力がすごいですね。こんなに（身長が）大きな私を包んでくれるのがすごいなと思います（笑）」とコメント。これを聞いた渡辺は「絶対に起こしてください、今のコメント！」と報道陣に呼びかけ、会場の笑いを誘う。また渡辺は朝夏を「常に笑顔で明るくて、太陽のような存在です。彼女が太陽だとすると自分は花で、照らしてもらわないと咲けないな、というくらい輝かしい」と称賛し、続けて「グロリアがエミリオを見つめる目が、本当に自分を愛してくれている目で……もう幸せなんです！（笑） その関係性が皆様に伝わればいいなと思いますね」と期待を込めた。

さらに「『オン・ユア・フィート！』は“朝夏まなと、ここにあり”という作品です」と一路。一路は朝夏に視線を送りながら「稽古場での朝夏さんは本当にみんなの太陽。そしてそれをフォローしている大ちゃん（渡辺）は、彼女の喉がちょっとガラガラしたらすぐに水を持って行ってあげたりして……すべてが微笑ましい」とエピソードを語り、「2人が素敵だから、カンパニーがすごく温かい。“若者たちがんばれ！”と思います」と朝夏と渡辺に信頼を寄せつつ、エールを送った。

最後に出席者を代表し、朝夏が「本当に楽しい楽しい舞台になっています。日本初演のこの作品を1人でも多くの皆さんに観ていただいて、平成最後の冬を一緒に盛り上がっていただきたいと思います。東京公演のあとは福岡と愛知と大阪に参りますので、そちらもよろしくお願いします！」と元気いっぱいにメッセージを送り、囲み取材は終了した。

ミュージカル「オン・ユア・フィート！」の上演時間は休憩を含む約2時間45分を予定している。本作の東京公演は12月30日まで行われ、その後1月4日から6日まで福岡・博多座、1月9・10日に愛知・刈谷市総合文化センター 大ホール、1月17日から20日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。