cero高城晶平が武蔵野で語る「武蔵野クルーズエキゾチカ」
世の中には、街の名前や地名をタイトルに冠した楽曲が数多く存在する。これまで数々の街が、多くのアーティストにインスピレーションを与えてきたことだろう。この連載では、そんな“地名をタイトルに冠した楽曲”を発表してきたアーティストに、実際にその街でインタビューを実施。「なぜその街を舞台にした曲を書こうと思ったのか」「その街からどのようなインスピレーションを受けたのか」「自分の音楽に、街や土地がどのような影響を及ぼしているのか」……そんな質問をもとに“街”と“音楽”の関係性をあぶり出していく。第1回となる今回取り上げるのはceroの楽曲「武蔵野クルーズエキゾチカ」。2011年に7inchでリリースされ、その後配信など行われていないにもかかわらず、ファンの間で根強い人気を誇る楽曲だ。エキゾチックなサウンドとキャッチーなメロディに乗せて歌われるのは、寝落ちから目覚めた直後に観る「笑点」や、ついつい食べてしまう“ガリ梨”など、あまりに身近で取るに足らないささやかな体験たち。今のceroからは想像もつかないほどラフで自然体な魅力をまとったこの曲は、彼らが育った武蔵野でどのようにして生まれたのだろうか。取材場所は、武蔵野市・吉祥寺。奇しくも閉店目前となったルノアール吉祥寺店にて、高城晶平(Vo, Flute, G)に話を聞いた。