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家主・田中ヤコブが茗荷谷で語る「茗荷谷」

家主・田中ヤコブが茗荷谷で語る「茗荷谷」

“地名をタイトルに冠した楽曲”を発表してきたアーティストに、実際にその街でインタビューを行うこの連載。「なぜその街を舞台にした曲を書こうと思ったのか」「その街からどのようなインスピレーションを受けたのか」「自分の音楽に、街や土地がどのような影響を及ぼしているのか」……そんな質問をもとに“街”と“音楽”の関係性をあぶり出していく。第3回となる今回は、家主の楽曲「茗荷谷」について田中ヤコブ(Vo, G)に話を聞いた。軽快なドラムのビートに、どこか感傷的なギターの音色。そこにヤコブはこう言葉を乗せる。「今までのこと全部忘れそうさ 町は手招いてる / バカ騒ぎに唾を掃け 向かうは茗荷谷」。2分30秒と短いながらも存在感を放つこの曲は、そんな宣言で幕を開ける。しかし、この曲では肝心なところが明かされていない──なぜ彼は、茗荷谷へ向かうのか? 丸ノ内線が通る東京都文京区の駅・茗荷谷。都心のど真ん中でもなければ郊外でもないこの街に、いったい何があるのだろうか。億ションも出版社もすり抜けたその先に、何が待っているのだろうか。そこには彼の音楽観を築いた重要な場所、“青春”と呼ぶには少し特異な学生時代の友人との日々が隠されていた。

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2025年8月13日