百々和宏(Vo, G /
2012年夏に始動し、この日が4回目のライブとなった彼ら。ワンマンライブは初めてとあって、フロアには3人のセッションを体感しようと多くのオーディエンスが詰めかけた。
場内が暗転するとニーナ・シモンが歌う「Feeling Good」がスピーカーから流れ、ドラムセットのうしろに設置されたスクリーンにメンバーの名前が投影される。「we are geek sleep sheep」という挨拶代わりの一文がスクリーンに映し出される中で3人は、メジャーコード全開の轟音を鳴らし、会場の空気を変えていく。さらにアイコンタクトを取りながらセッションした「イマジネーション」、yukihiroの深みのある太いドラムをバックに、345のウィスパーボイスが響いた「ラストシーン」と、前半はメロディアスな楽曲で観客の心を掌握。しかし百々が「今日は初めて聴く方もいらっしゃるので、楽しんで帰っていただければと思います」と挨拶したあとは一転し、百々の鋭いボーカルや345とyukihiroによる荒々しいリズムが絡む「ジーザス」などヘビーなナンバーが続いた。
中盤ではNIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」のカバーや、シューゲイザー的なアプローチを施したインストゥルメンタルナンバーもプレイ。さらにこのブロックでは、345のチャーミングな歌声とyukihiroの軽やかなドラムをフィーチャーする形で、STRAWBERRY SWITCHBLADEのヒット曲「Since Yesterday」が演奏され観客を惹き付けていた。
後半戦に入る前には345のマイペースな物販紹介によって会場の雰囲気が和らぎ、そこから肩の力が抜けたアンサンブルと、ユニークな歌詞が響く「SANPO」「GOHAN」へ続く。そしてMY BLOODY VALENTINE「When You Sleep」のカバーを経て、初のワンマンライブを締めくくったのは、さわやかなギターのリフと、百々と345の優しいツインボーカルが印象的な新曲。yukihiroは楽曲の世界に寄り添うようにリズムを刻み、ライブをゆっくりとフィナーレへと導いていく。3人は最後の音を奏でると、ほのかな残響を残し、それぞれ観客に別れを告げてステージをあとにした。
攻撃的なガレージサウンドや叙情的なミディアムチューン、洋楽のカバーなど、1時間半のライブの中で、さまざまなタイプの楽曲を披露し、その存在感を観客に刻み付けたgeek sleep sheep。百々は「これからもよろしくお願いします。いい曲書いていくんで」と宣言していたことから、今後の動向にも期待が集まるところだ。
geek sleep sheep「confusion bedroom」
2013年3月26日@東京都 渋谷CLUB QUATTRO
01. new song
02. イマジネーション
03. ラストシーン
04. new song
05. ジーザス
06. new song
07. Smells Like Teen Spirit(NIRVANAカバー)
08. new song
09. Since Yesterday(STRAWBERRY SWITCHBLADEカバー)
10. SANPO
11. GOHAN
12. When You Sleep(MY BLOODY VALENTINEカバー)
13. new song
14. new song
リンク
- geek sleep sheep
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音楽ナタリー @natalie_mu
百々和宏×345×yukihiro初ワンマンで多彩な側面を提示 http://t.co/Q3kUhSk3U1