This is LAST×レトロリロンのツーマン閉幕、千葉出身バンドが熱狂を生んだ夜

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This is LASTレトロリロンのツーマンライブ「DREAM MATCH 2025」が7月2日に東京・新宿LOFTで開催された。

菊池陽報(Vo, G / This is LAST)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

菊池陽報(Vo, G / This is LAST)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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「DREAM MATCH」は新宿LOFTで2014年から行われているツーマンライブイベント。チケットはソールドアウトとなり、フロアいっぱいに2組のファンが集結した。

レトロリロン

miri(Key / レトロリロン)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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ステージとフロアを隔てる幕がゆっくりと上がり、メンバーが1人ずつ登場。大歓声と手拍子が響く中、涼音(Vo, G)が「どうぞよろしくー! 暑いからね! 体調悪くなったら周りの人を頼って! 楽しんでいきましょう」と観客を気遣い、「ワンタイムエピローグ」でライブをスタートさせる。息の合ったバンドサウンドが響き、シンガロングで場内の一体感が増していく。miri(Key)が流麗なソロを炸裂させたのち、4人は「DND」を披露。永山タイキ(Dr)が細かい音符を刻み、アンサンブルに華を添える。間奏では涼音がサックスを吹くかのようなジェスチャーで観客を沸かせた。

永山タイキ(Dr / レトロリロン)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

永山タイキ(Dr / レトロリロン)(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

対バン相手のThis is LASTについて、涼音は「まだ緊張してるんだよね。This is LASTがレトロリロンと一緒にやりたいと言ってくれたので、僕らはもう大船に乗ったつもりでいます。たぶん仲良くなれると思って臨んでるんだけど……」と笑みを浮かべると、This is LASTのファンから「仲良くしてねー!」という声が飛ぶ。涼音はすぐさま「いいね、活きがいい人がいるね(笑)」と返し、テンポのよいやり取りで場内は笑いに包まれた。

飯沼一暁(B / レトロリロン)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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「カテゴライズ」が始まると、リズム隊の盤石な演奏のうえで涼音の甘くスモーキーな歌声が響く。飯沼一暁(B)とmiriがど派手なソロを届けたのち、涼音はハンドマイクで「Document」を歌唱。リズムマシンの音色が新鮮な空気を生み出し、音数を減らした演奏が引き算の美学を体現するかのように心地よい緊張感を漂わせる。曲の終盤ではミラーボールの光に照らされながら、ファンが飛び跳ねて盛り上がった。

涼音(Vo, G / レトロリロン)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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続いて披露されたのは「ヘッドライナー」。四つ打ちのバスドラムが観客の体を揺らし、続く「焦動」では涼音のエモーショナルな歌声がこだました。彼は「なんかそわそわしてるんだよね。This is LASTのライブ、実は観たことないんですよ」と切り出し、フロアから「えー」という声が返ってくると、「僕も『えー』と思ってるよ(笑)。ツーマンするのに観たことないんかいってね」と会場の笑いを誘う。「僕と彼らはほぼ同郷なんですよ。千葉県出身で。千葉の話で盛り上がれることってあんまりないけど、今日は盛り上がれるんじゃないかなって。そわそわしてます」と終演後の交流に期待を寄せた。

レトロリロンのライブの様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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ホーンの音色が印象的な「アンバランスブレンド」を経て、最後に届けられたのは「UNITY」。4人のバンドサウンドに同期音源と観客の手拍子が重なり、レトロリロンのステージは大団円を迎えた。

This is LAST

This is LASTのライブの様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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菊池陽報(Vo, G)が「千葉の柏から来ました!」と声を張り上げて始まったThis is LASTのライブ。「恋愛凡人は踊らない」「もういいの?」が披露され、鹿又輝直(Dr)が刻むビートが観客を踊らせていく。菊池はラブソングを高らかに歌い上げながら、「俺のギターソロ!」という掛け声とともに華麗なギターソロも炸裂させた。

鹿又輝直(Dr / This is LAST)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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「病んでるくらいがちょうどいいね」「火の花」が場内のボルテージを急上昇させたのち、おもむろに語り始める菊池。今回のツーマンライブについて彼は「普段からレトロリロンの曲を聴いていて。ツーマンしたいって言ったら、いろんな人が動いてくれて、今日こういうイベントができてます」と話し、「みんな音楽大好きでしょ? でも、好みの音楽ってそんなにバンバン見つかるわけじゃないよな。だから俺は、レトロリロンを見つけたとき、すごくうれしかった。めっちゃいいなって思える曲、ライブハウスだとすぐ見つかるんだよ。今日も新しい音楽と出会ってほしいな」と熱い思いを口にした。

菊池陽報(Vo, G / This is LAST)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

菊池陽報(Vo, G / This is LAST)(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

「Strawberry」は菊池の弾き語りでスタート。巧みに韻を踏んだリリックがこだまし、続けて「#情とは」「Any」が届けられる。同期音源もふんだんに使用され、3ピースバンドの音数を超えたサウンドがフロアに響いた。菊池はギターを置き、ステージを歩き回りながらハンドマイクで歌唱。曲中で彼が「今、幸せな人ー!」と呼びかけると、ファンが大歓声でそれに応えた。

This is LASTのライブの様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

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「ここから熱くなるよ! いけるかい!」と菊池が宣言して始まったのはアッパーチューン「ディアマイ」。鹿又の華麗なタム回しが観客を魅了していく。シンガロングが巻き起こった「カスミソウ」を経て、「そんなもんで終わりかい!」という菊池の煽りを合図に「オムライス」がスタート。コール&レスポンスが何度も繰り広げられたのち、メンバーはステージをあとにした。

アンコールの拍手で再び姿を現すThis is LAST。菊池は「俺、新宿LOFT大好きなんですよ。ここはオムライスが名物だから、もう一度『オムライス』をやろうと思います! ただ、さっきを超えられる? すっげえでっかい声を聞かせてください!」と叫び、「オムライス」が再び披露される。「オムライス食べたい!」という観客の声が幾度もこだまし、ツーマンライブは熱狂の中で幕を閉じた。

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セットリスト

「DREAM MATCH 2025」2025年7月2日 新宿LOFT

レトロリロン

01. ワンタイムエピローグ
02. DND
03. カテゴライズ
04. 深夜6時
05. Document
06. ヘッドライナー
07. 焦動
08. アンバランスブレンド
09. UNITY

This is LAST

01. 恋愛凡人は踊らない
02. もういいの?
03. 病んでるくらいがちょうどいいね
04. 火の花
05. Strawberry
06. #情とは
07. Any
08. ディアマイ
09. カスミソウ
10. オムライス
<アンコール>
11. オムライス

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clara audre @DaryaabTalash

@natalie_mu 千葉発の2組が圧巻の熱演🔥This is LAST×レトロリロン、魂ぶつかるツーマンで会場が一体に!

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