ラッパー紅桜をZeebra、R-指定が語るTBSドキュメンタリー「解放区」

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ラッパーの紅桜を特集したTBS「ドキュメンタリー『解放区』」9月17日放送回にZeebraとR-指定(Creepy Nuts梅田サイファー)が出演する。

紅桜 (c)TBS

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Zeebra (c)TBS

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R-指定 (c)TBS

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今回の番組では、3年8カ月の収容期間を経て今年6月に出所した紅桜が4年ぶりの復活ライブに挑むまでの軌跡に密着。ZeebraやR-指定はインタビュー出演し、紅桜という男の実像を浮き彫りにする。

ディレクター・嵯峨祥平 コメント

私は44歳になったが、思春期の頃に社会の矛盾、綺麗事に過敏になり大人に腹が立った。そんな経験は大なり小なり多くの人が通過儀礼のようにしてきたのではないだろうか。しかし、社会に出れば忖度がはびこり、清濁の濁の部分は大人がこぞって知恵を絞りひた隠しにして生きていく。自分もその片棒を担いでマスコミ業界で細々と生きている一人になっている。THE BLUE HEARTSに胸打たれ、尾崎豊に涙して、キングギドラに熱狂した日は何処へやら……。
現在、日本のHIPHOPブームを牽引する人気ラッパーのR-指定は本作の中で紅桜を「ピュア」と評している。「ピュア」の定義は人それぞれだが、ここでは“清濁のその全てをさらけ出している”という意味だと思う。
「正義」がピュアなのではなく、人間が併せ持つ清濁の矛盾をそのままに表現してこそピュアなのではないかと。

そしてその「ピュア」の純度にいつの時代も若者は心を揺さぶられる。
音楽は時代を映す鏡だ。時代によってそれがフォークソングだったりロックだったりHIPHOPだったりと、流行りがあるだけで根底は変わらないのではないか。
紅桜は貧困、暴力、麻薬が蔓延する環境で幼少期を育った。アメリカのスラム街から生まれたHIPHOPカルチャーが日本に根付きつつある現実もまた、日本社会の現状を映し出している。いわば紅桜は現場の最前線からのルポライターと言ってもいい。
当然のことながら犯罪は決して容認できるものではない。ましてや覚醒剤などいかなる理由があっても許されないと思っている。このドキュメンタリーを観て、嫌悪感を抱く人もいるだろう。それもまた当然のことと思う。
私は彼に密着して、彼のような壮絶な人生を歩まずに済んだことに感謝し安堵した。
ひとつも憧れない。しかし、一方で彼のように全てをさらけ出して生きていく生き様を羨ましくも思った。
現実から目を背けていては真実は見えてこない。彼がなぜアンダーグラウンドで支持されるのか。その一端がこの作品を通じて少しでも伝わればと思っている。

TBS「ドキュメンタリー『解放区』」

2023年9月17日(日)25:23~26:23

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