イヤホンズは結成4周年を迎えた昨年秋にアニバーサリーライブ「CULTURE CLUB」の開催を予定していたが、大型の台風19号によりライブは延期に。そのリベンジとして今年2月に開催されるはずだったライブも、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となってしまった。2度のライブ開催断念を経て行われた本日のオンラインライブでは、今年7月にリリースされた3rdアルバム「Theory of evolution」の世界をそのまま再現するような演出が盛り込まれ、イヤホンズの3人は約1年10カ月ぶりの単独公演でコマクちゃん(イヤホンズファンの呼称)を楽しませた。
インタビュー音声をコラージュした「Theory of evolution」のオープニングナンバー「記録」でライブはスタート。イヤホンズの歩みをたどるように過去の映像が音に合わせてカットアップされ、視聴するコマクちゃんたちの期待を煽った。そして場面は切り替わり、1曲目の「記憶」へ。高野麻里佳、高橋李依、長久友紀が順に登場し、サビでは3人がそれぞれ歌う3つの独立したメロディが重なり合う。1人の女性の人生の一場面を環境音を巧みに組み合わせたトラックの上で演じるというトリッキーな楽曲を、イヤホンズはミュージックビデオの映像を交えながら見事に表現してみせた。続けて歌われたのは、「記録」「記憶」を手がけた三浦康嗣(
その後は「渇望のジレンマ」「チュラタ チュラハ」とアルバム「Theory of evolution」の楽曲が曲順通りに進行していく。「チュラタ チュラハ」は本来4周年公演で初披露される予定だったが、このライブでようやくお披露目となった。続く「背中のWING!!!」「わがままなアレゴリー!!!」は過去の楽曲をリアレンジしアップデートしたもの。「わがままなアレゴリー!!!」はメンバーの希望でゴスペル調にリアレンジされており、ライブでは3人の歌い分けを記した譜面が映像演出で表示され、重なり合う声が視覚的にも表現された。「忘却」と「再生」という2つの曲を同時再生することで完成する「循環謳歌」は、メンバーが生で歌う「再生」に録音された「忘却」を重ねるという形でパフォーマンス。そしてイヤホンズの原点であるデビューシングル「耳の中へ」のリメイクバージョン「耳の中へ!!!」まで、3人はノンストップで「Theory of evolution」の全曲を披露した。
アルバムパートを終えたところで、3人は画面の向こうのコマクちゃんたちに挨拶。リラックスしたトークでやりとりを楽しんだあとは、4周年ライブで披露される予定だった「メンバーによるリクエスト楽曲メドレー」が展開された。高橋のリクエストは「私でキマリ☆」、高野は「Magic of love」、長久は「プロ根!~地獄の一丁目特訓!の巻~ 」と、楽曲のテイストは見事にバラバラ。イヤホンズ楽曲のバリエーションの広さがわかるチョイスとなった。そして彼女たちがラストナンバーに選んだのは、盛大なコールとウルトラオレンジのサイリウムで盛り上がるライブ定番のキラーチューン「サンキトウセン!」。3人は画面の向こうのコマクちゃんたちにいつも通りの盛り上がりを要求し、精一杯のパフォーマンスと映像演出で一体感を作り上げた。
ライブを終えると、リーダー高橋が「5周年記念と言っていいライブになったと思います。これからも1つひとつがんばっていければと思います」と挨拶し、高野は「記録」にも拾われているインタビューでのひと言「イヤホンズって普通じゃないですよね」に触れ、「周りにとらわれず、私たちは我が道を貫きながら私たちらしさをお見せしていきたいと思います」と宣言。最後は長久が「ファンの皆さんが少しでも笑顔になったり、感動をしてくれて、イヤホンズをもっと観たいなと思ってくれていたらうれしいです。今まで出会った方たちへの感謝の気持ちを忘れずに6周年に向けて突き進んでいきたいと思います」と締めくくり、3人でカメラに向かって笑顔で手を振った。
このライブの模様は11月7日23:59までアーカイブ配信される。チケットも引き続き購入できるので、リアルタイムで見逃した人もぜひチェックしてみよう。
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イヤホンズ「EARPHONES Theory of evolution Online Show」2020年10月31日 セットリスト
- 記録
- 記憶
- あたしのなかのものがたり
- 渇望のジレンマ
- チュラタ チュラハ
- 背中のWING!!!
- わがままなアレゴリー!!!
- 循環謳歌
- 耳の中へ!!!
- 私でキマリ☆ / Magic of love / プロ根!~地獄の一丁目特訓!の巻~
- サンキトウセン!
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イヤホンズ初のオンラインライブでアルバム「Theory of evolution」の世界を表現 https://t.co/JE0jzvYAhP