このツアーは昨年12月にリリースされた1stフルアルバム「ONE!」を携え、1月より全国各地で行われたもの。ネクライトーキーはこの2日前、3月15日の大阪・Shangri-La公演でサポートメンバーだった中村郁香(Key)が正式加入し、5人体制で活動していくこととなった。
ツアー最終公演「〆」では、まず朝日(G)がツアーファイナルの開幕を高らかに宣言し、「レイニーレイニー」で勢いよくライブをスタートさせた。腕を突き上げるオーディエンスを前に、ネクライトーキーはハイテンションなアクションを交えながら「めっちゃかわいいうた」や、朝日が“石風呂”名義で発表した楽曲「ジャックポットなら踊らにゃソンソン」のセルフカバーなどを次々に披露。もっさ(Vo, G)が「ツアー楽しかった!」と素直な感想を述べたあとは、シャッフルビートの「あの子は竜に逢う」でゆったりとフロアを揺らし、もっさの伸びやかな歌声で前向きなメッセージを届ける「涙を拭いて」でステージとフロアの距離を縮めていく。インパクトのあるタイトルコールで始まった石風呂「浮かれた大学生は死ね」のセルフカバーでは、曲名とは裏腹な美しいコーラスとメロディが会場を包み込んだ。
「きらいな人」「ゆるふわ樹海ガール」と石風呂楽曲のセルフカバーが続いたライブ中盤。もっさはフロアを見渡し「ダブダブってすごい、棚田みたいですね」とつぶやき、藤田(B)や朝日からの「どちらかというとひな壇?」というツッコミに「そうとも言う」と漏らして観客の笑いを誘った。もっさは「こんなたくさんの人の前で演奏する日が来た。まだまだ続くよ」と話すと、朝日の隣へ。朝日のギターボリュームをもっさがコントロールする形で始まった「許せ!服部」は、スタジオ音源よりもハイテンポかつコール&レスポンスを繰り返すソリッドなアレンジで会場の一体感を高めた。5人は続けて初期ナンバー「タイフー!」や、メンバーそれぞれのソロパートを挿入した「ロック屋さんのぐだぐだ毎日」を演奏し、エモーショナルなミディアムチューン「がっかりされたくないな」や、もっさのアカペラが響き渡る「ゆうな」とドラマチックなナンバーを届けた。
ライブ後半には改めて中村の正式加入が発表され、中村は「よろしくお願いします。中村です」と挨拶。そこから「だけじゃないBABY」「こんがらがった!」と人気曲を連投し、観客のテンションを引き上げていく。朝日の絶叫カウントダウンで始まったキラーチューン「オシャレ大作戦」では、もっさが「ダブダブへへいへい」とご当地歌詞にアレンジ。ライブ本編では「明日にだって」まで20曲が披露された。
アンコールでは5人体制で初のミニアルバム「GIRLS!(仮)」を7月24日にリリースすることが発表された。朝日は「最初は作らんつもりやったけど、不親切やなと。ライブでやってる曲をメインに石風呂で作った曲が入ります。1人で作った曲が生まれ変わって全国に届くのかと思うと、曲たちが報われたような気がします」と新作の収録曲にまつわる思いを述べた。さらにワンマンツアー「ゴーゴートーキーズ! 全国編」開催のアナウンス後、カズマ・タケイ(Dr)のパワフルなドラムから「音楽が嫌いな女の子」を披露。MC中のまったりとした様子とは打って変わって力強いパフォーマンスを見せつけたネクライトーキーは、最後に「遠吠えサンセット」を届けた。5人は一旦舞台から降りるも、観客の鳴り止まない声援に応えて再びステージへ。ダブルアンコールで「夏の雷鳴」を演奏し、ツアーファイナルを大団円へと導いた。