岡山の妖怪「すねこすり」をモチーフにした映画「
本作は人里から離れた深い森で、足に傷を負った若い男が時の止まったような時間を過ごす物語。そこには謎の男と若く美しい妻・さゆりが暮らしており、若い男は傷の手当てを受けながら、永遠に続くかに思える穏やかな日々を過ごし始める。高橋とは「岸辺露伴は動かない」シリーズでタッグを組んできた渡辺が監督・脚本を担った。
撮影が行われたのは、岡山県高梁市と新見市。メインのロケ地となったのは、創建2000年を超えるとも言われる穴門山神社(あなとやまじんじゃ)だ。神社は老人とさゆりが暮らす場所で、渡辺は「物語が先というよりも、場所が先でした。あの場所をこういうふうに設定として使ったら、この話ができるかもしれないという逆算みたいな形で脚本を書いたのは珍しいかもしれないです」と語る。
穴門山神社は秘境とも言えるような深い山の中にある古社であり、取材のために何度も岡山を訪れた渡辺はイマジネーションを掻き立てられた。撮影でもその場所の力を感じたそうで、「立体的でお城みたいなんですよね。それでいて、どこから撮っても絵になる場所。とても不思議な天気で、日が出ると雪が降るんです。氷のかけらがハラハラと降りてくる。たぶん、風のタイミングだと思うのですが、それがすごく幻想的でした。この歳になって初めて、何か超越した存在があるのかもという錯覚に陥ってしまうような瞬間がありました」と振り返る。
土地の力を感じていたのは渡辺だけではない。幼少期からの“妖怪好き”を公言し、実害のないすねこすりには不思議な愛着を感じていたという高橋は「よくぞこのような由緒ある歴史的な場所を貸してくださったという思いです。現地の方々もとてもよくしてくださいました。あの場所の雰囲気というのは、おおよそ人間が作れるものではないと感じています。実は昔から穴門山神社はとても気になっていた場所なんですが、簡単に行ける場所ではないので。それがまさか“すねこすり”という題材で、(渡辺)一貴監督たちと撮影ができるなんて考えてもいなかったので、舞い上がる気持ちを抑えながら行きました」と語る。
「脛擦りの森」のロケ地として「説得力のある場所」だったという穴門山神社。
高橋は「言葉も説明も少なく、語りも存在しない。見た人がそこに実際に迷い込んでしまったような感覚になるような世界の中で映画を作る。とてもチャレンジングなことをしていたと思うのですが、場所がその充実をもたらしてくれました」と、ロケーションがもたらした手応えを明かしている。
「脛擦りの森」は東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開中。
映画「脛擦りの森」本予告
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高橋一生の映画作品
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映画ナタリー @eiga_natalie
高橋一生が映画「脛擦りの森」で感じた“土地の力”、岡山・穴門山神社での撮影を語る
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