第17回TAMA映画賞の授賞式が本日11月15日に東京・パルテノン多摩で行われ、最優秀作品賞を受賞した「
最優秀作品賞は「ルノワール」「国宝」
1980年代後半を舞台とした「ルノワール」は、大人の世界をのぞき、人々の心の痛みに触れていく少女・フキのひと夏をつづった物語。オーディションによって選ばれた鈴木が11歳のフキを演じた。
早川は「映画は1人では作れないもの、あらゆる形で関わってくださった皆様に心から感謝します。そして何より、観客の皆様ありがとうございます」と述べ、「唯ちゃんと出会えたからこそ、この映画が作れたと思っています。奇跡的な出会いでした」と鈴木に笑顔を向ける。鈴木は「とてもうれしいです。スタッフ、キャストの皆様のおかげです。これから俳優をがんばっていきたいと思っています。映画を観てくれた方、ありがとうございました」と感謝した。
吉田修一の同名小説を李相日が映画化した「国宝」は、任侠の一門に生まれながら歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる立花喜久雄の一代記を描いた物語。吉沢と黒川が1人2役で喜久雄を演じた。
李は「歌舞伎は400年続いてきた伝統芸能。それを汚さぬよう、魅力を伝えられるよう、映画人の知恵を絞って挑みました。歌舞伎役者としての人生を描く際、すべてにおいてリアリティを求められる。吉沢くんや、黒川くんの献身がなければこのような結果はなかったと思います」とコメント。吉沢は黒川を意識していたそうで「彼の女方のお芝居を見て、とてつもなくすごくて、これはまずいと。いい意味でプレッシャーを与えていただきました」と振り返る。黒川は「正直意識することはなくて」と素直に話して吉沢を笑わせてから、「吉沢さんは国宝級のイケメンなので、僕らは似てないんですが、監督に『目指す喜久雄像が近ければ近いほど同じ人に思ってもらえるんじゃないか』と言っていただきました」と回想。これに李は「精神が重なればいいと思っていました」と言及した。
最優秀新進監督賞は山元環と平一紘
最優秀新進監督賞には「
山元は「初商業作品ですごく悩みながら映画を作りました。キャスト、スタッフ、関係者の皆様のおかげでここに立てています」と話し、「キャストたちは素晴らしかったです。みずみずしくもあり、楽しくもあり。あるときは不安定な出力の日もあって、またあるときは頼もしい。それが映画の中で生きているキャラそのままでした」と賛辞を送った。
平は「『木の上の軍隊』は実話をもとにした映画です。沖縄戦から80年の節目に撮れたこと、僕にとってはかけがのない時間でした。この賞をスタッフ、キャストに捧げたいです」と伝え、主演の堤真一、山田裕貴の話題になると「木の上だけで撮るということで、これ以上アングルは探れないというぐらいいろんな角度から撮りました。ただお二人なので、どう撮ろうと観れるものになってしまう。素敵だなと思うときが何度もありました」と思い返した。
特別賞
映画ファンを魅了した事象が対象となる特別賞は「
大九は「こんな素敵なトロフィーをいただけて、みんなとても喜んでいると思います」と笑みをこぼす。
続く呉は「市民の皆様の映画愛で運営されている賞。私にとって帰って来れる、ありがたい場所です」と感謝する。授賞式にはキャストである
なお映画ナタリーでは最優秀男優賞、最優秀女優賞、最優秀新進男優・女優賞の受賞者たちのレポートも掲載している。受賞結果は後述の通り。
第17回TAMA映画賞 受賞結果
最優秀作品賞
「国宝」(李相日およびスタッフ・キャスト一同)
「ルノワール」(早川千絵およびスタッフ・キャスト一同)
特別賞
呉美保およびスタッフ・キャスト一同「ふつうの子ども」
大九明子およびスタッフ・キャスト一同「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」
最優秀男優賞
長塚京三「敵」
吉沢亮「国宝」「ババンババンバンバンパイア」
最優秀女優賞
瀧内公美「レイブンズ」「敵」「奇麗な、悪」「ゆきてかへらぬ」「国宝」「ふつうの子ども」「宝島」
広瀬すず「遠い山なみの光」「アット・ザ・ベンチ」「ゆきてかへらぬ」「片思い世界」「宝島」
最優秀新進監督賞
平一紘「木の上の軍隊」「STEP OUT にーにーのニライカナイ」
山元環「この夏の星を見る」
最優秀新進男優賞
萩原利久「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」「世界征服やめた」
黒川想矢「国宝」「この夏の星を見る」
𝐐𝒎𝒂𝒙 ✰ @itzQmax
@eiga_natalie 素晴らしい受賞ですね✨俳優陣の献身も本当に尊敬します🎬👏