同作は、ゆりやんの過去をもとにした狂気の恋愛映画だ。「ミスミソウ」「ヒグマ!!」の監督・内藤瑛亮が脚本を執筆。「愛されなくても別に」「万事快調(オール・グリーンズ)」の南沙良が、ある男性に思いを寄せる美大生・上原早苗を演じた。
映像には3つの国際映画祭に臨むゆりやんの姿や、その舞台裏、観客とのQ&Aの模様などを収録。第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭ではスペイン語で挨拶し、持ち前の英語力で「『禍禍女』は私の恋愛体験がベースです、ホラー映画ですけどね。私もなぜホラー映画になったのかわかりません」とジョークを飛ばす様子が見られた。
第54回モントリオール・ニュー・シネマ国際映画祭が行われたカナダでは、スーパーマーケットを訪れたゆりやんが現地で有名だというマヨネーズ「MAG」を見つける一幕も。「禍禍女」の英題が「MAG MAG」であったことから、彼女は「きっと何にでも合うんでしょうね! まさに映画『禍禍女』のように、誰にでも観ていただけるものではないですか?」とコメントする。さらにQ&Aで「これは私の復讐です、“禍禍女”はすべての女性であり、“私”でもあるんです」と映画をアピールする様子もあり、現地の観客との交流を振り返るゆりやんは「同じような境遇の方も多くて、うれしかったしびっくりしました。国を越えて、時を越えて大きな“恋バナ”をしてる感覚になって楽しかったです」と喜びをあらわに。同映画祭では、TempsØ(テンポ・ゼロ)部門にて観客賞に輝いている。
加えて第45回ハワイ国際映画祭では、映画芸術の未来を切り拓く新進気鋭の映画人に授与されるハレクラニ・ヴァンガード・アワードを受賞した。観客からは「深いテーマを感じました」「とても個性的なスタイルで、美しく、同時にすごく怖かったです」「監督の次回作が楽しみですです」との声が。ゆりやんは授賞式翌日、ハワイの朝のテレビ番組に生出演した。
ゆりやんは「一芸人が急に『映画監督です』と名乗り出てきて、恐れ多い思いもあったのですが、自分が今まで映画が好きだという気持ちが伝わったことがうれしかったです」と吐露。「バレンタインムービーとして、皆さんに楽しんでもらえるようにがんばります! 『禍禍女』禍禍しい気持ちよ届け!LOVE❤」とメッセージを送った。
「禍禍女」は2026年2月6日より全国で公開される。なお、イタリアで開催された第8回モンスターズ・ファンタステック映画祭では国際長編映画コンペティション部門にて最優秀作品賞を獲得。同映画祭から届いたコメントを後掲している。
「禍禍女」監督ゆりやんレトリィバァ 海外映画祭ワールドツアー密着映像
第8回モンスターズ・ファンタステック映画祭 受賞コメント
欲望と執着を、強烈で美しい物語へと変える圧倒的なエネルギーをもった作品だ。
ゆりやんレトリィバァは〈女性の身体〉を、愛と痛み、変化と闘いの舞台として描き出した。
観る者を引き込み、揺さぶり、飲み込むような体験──恐ろしくも目を離せない、美の渦がここにある。
ゆりやんレトリィバァの映画作品
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関連人物
映画ナタリー @eiga_natalie
「禍禍女」監督ゆりやんレトリィバァが3カ国ツアー、海外映画祭の密着映像が公開
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シッチェス、モントリオール、ハワイへ
「映画が好きだという気持ちが伝わったことがうれしかった」
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