スティーヴン・スピルバーグを再発見する評伝発売、幼少期から「フェイブルマンズ」まで見つめる

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スティーヴン・スピルバーグの評伝「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」が本日10月25日に発売された。

「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」書影

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芸術と商業を見事に融合させてきたスピルバーグの“幼少期の目覚め”から、「フェイブルマンズ」までの長い旅路を探る同書。ジョージ・ルーカスをはじめとする制作者仲間“ムービー・ブラッツ”の面々、作曲家ジョン・ウィリアムズ、プロデューサーのキャスリーン・ケネディ、映画編集者マイケル・カーン、俳優のリチャード・ドレイファスハリソン・フォードトム・ハンクス、そして興行界の大物にして恩師であるシド・シャインバーグらとの協働についても言及していく。

「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」中面

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「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」中面

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また悪夢のような撮影と手強いサメに翻弄された「ジョーズ」、奇妙な野心に満ちた「未知との遭遇」、挫折に終わった「1941」、そして「インディ・ジョーンズ」シリーズなど、製作の過程から生まれた数々のエピソードも紹介。評伝の著者イアン・ネイサンはスピルバーグという作家を芸術家として、映画監督として、そして1人の人間として再発見を試みる。目次、イントロダクションの一部は下部に掲載した。

「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」中面

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「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」中面

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スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主

イアン・ネイサン「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」
Amazon.co.jp

試し読みはこちら

「スティーヴン・スピルバーグ 未知と驚異の創造主」書籍情報

著:イアン・ネイサン / 訳:中山宥
発売日:2025年10月25日(土)
税込価格:3520円
判型:B5判変形・並製
頁数:248
出版社 ‏ : ‎ フィルムアート社

目次

ジ・オープニング

天賦の才能

自主製作フィルム
テレビドラマ
激突!」(1971)
「続・激突!カージャック」(1974)

メガヒットの襲来

世界を震撼させた「ジョーズ」(1975)

衝撃と異怖

「未知との遭遇」(1977)
「1941」(1979)
レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981)

インナーサークル

スティーヴン・スピルバーグの主要な協力者たち

一世を風靡

E.T.」(1982)の奇跡

行き場を失った少年たち

「トワイライトゾーン/超次元の体験」(1983)
「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984)
「カラー・パープル」(1985)
太陽の帝国」(1987)
「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989)
オールウェイズ」(1989)
フック」(1991)

歴史を刻む

ジュラシック・パーク」(1993)
シンドラーのリスト」(1993)

タイムトラベラー

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(1997)
アミスタッド」(1997)
プライベート・ライアン」(1998)
A.I.」(2001)

大物プロデューサーとしてのスピルバーグ

彼が製作に関わった主要な10本

世界の狭間で

マイノリティ・リポート」(2002)
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(2002)
ターミナル」(2004)
「宇宙戦争」(2005)
ミュンヘン」(2005)
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008)

異色のヒーローたち

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」(2011)
戦火の馬」(2011)
リンカーン」(2012)
ブリッジ・オブ・スパイ」(2015)

スピルバーグ・タッチ

クレジットを見なくてもスピルバーグの映画を見分けるための、いたって不完全なリスト

永遠の青春

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」(2016)
ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(2017)
レディ・プレイヤー1」(2018)
ウエスト・サイド・ストーリー」(2021)
「フェイブルマンズ」(2022)

参考資料・出典
献辞

本書「イントロダクション」より

スピルバーグの映画を定義し、評価し、文脈化し、理解するのは容易ではない。シンプルなのは、うわべだけだ。視覚的な魅力、観客や批評家の称賛、作品を受け入れることで得られる純粋な喜びなどを取り払って、映画制作の核心に迫る必要がある。インスピレーションの源泉や、彼の体内で脈打つ「古きハリウッド」の伝統を探らなければならない。必然的に、代表的なシーンの数々を探究し、整理・分類していくことになる。『未知との遭遇』のクライマックスにおけるマザーシップの着陸、『E.T.』で空へ舞い上がる自転車、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』で冒険好きの考古学者を追いかける巨大な岩、『シンドラーのリスト』でのユダヤ人居住区の一掃、『プライベート・ライアン』でのD-デイ上陸……。挙げていくと、きりがない。突き詰めて言うなら、スピルバーグの天才性は、彼の象徴的なショットに宿っている。みずから慎重に選び取った映画制作の手法の表われだからだ。
わたしの前に立ちはだかる難題は、インディ・ジョーンズのシリーズに登場する罠だらけの墓のように危険に満ちていた。スピルバーグをあらたな視点から見直さなければならない。
だからこそ、わたしは「やります」とこたえ、思い切って飛び込んだ……。

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映画ナタリー @eiga_natalie

【本日発売📘】
スティーヴン・スピルバーグを再発見する評伝発売、幼少期から「フェイブルマンズ」まで見つめる(中面画像9枚)
https://t.co/m9IWEbH1Nr https://t.co/EPK7spS9nk

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