柚月裕子の小説をもとにした同作は、とある山中で身元不明の白骨死体とともに、7組しか現存しない高価な将棋の駒が発見されたことから展開していくヒューマンミステリー。駒の持ち主は天才棋士・上条桂介だと判明し、捜査の過程で、彼の過去を知る重要人物として“賭け将棋”で裏社会に生きた男・東明重慶(とうみょうしげよし)の存在が浮かび上がる。坂口が桂介、渡辺が重慶に扮した。
映画祭の初日である9月17日には、メイン会場・映画の殿堂でレッドカーペットとオープニングイベントが行われ、坂口、渡辺、監督の
2年連続で釜山国際映画祭に参加した坂口は「すごいエネルギーでした。本当にお祭りのような感じで。(ほかの出品作品で参加している)日本の役者さんやディレクターチームにも会えましたが、アジアとして世界に胸を張っていける日本の作品が少しずつ増えているんだなと感じました」と語り、2016年の「怒り」以来の参加となった渡辺も「(前回は日本人初の開幕式の司会を務めたが)当時の緊張感がよみがえってきました。アジアのフィルムメーカーがお互いを支え合っているのをすごく感じました」と述べた。
翌18日には、野外スクリーンでのワールドプレミア上映が実施され、約4500席の会場が満席となる中、上映前に舞台挨拶が行われた。坂口が「本当にたくさんの愛をくださってありがとうございます。うれしいです!」と韓国語で挨拶すると、客席からは割れんばかりの拍手が巻き起こり、渡辺も「釜山に戻ってきました!」と韓国語で呼びかけるとさらに大歓声が沸き起こる。熊澤が「とにかくお二人の色気がすごいので注目してください」と作品についてコメントすると、客席から「フー!」と期待の声が響いた。
坂口は自身の演じたキャラクターについて「翻弄されながらも、しぶとく生きていく男。悲しくて切ない瞬間もありますが、謙さんと一緒に丁寧に作った作品です」と口にする。渡辺は「最後のほうにちょっとしか出てません(笑)」とジョークで笑いを誘い、「こんなにもいい加減で嫌な役は久しぶりなので、めちゃくちゃ楽しんでやりました!」と晴れやかに述懐。熊澤が「何かに情熱を懸けるのが、生きていくうえで大切なんだなと感じた小説だったので、熱意の大切さも伝わる映画になっています」と本作をアピールすると、坂口も「将棋というひとつのアイテムの中で、そこで生まれる人間関係、男たちの生き様、その瞬間を生きた証みたいなものを、この映画の中で、この一瞬をのぞき見していただけたら」と力強くコメントした。上映後には会場全体がスタンディングオベーションに包まれ、3人は大きく手を振ってその熱狂に応じ、鳴りやまない拍手と歓声の中でワールドプレミアは幕を閉じた。
「盤上の向日葵」は10月31日より全国ロードショー。佐々木蔵之介、土屋太鳳、高杉真宙、音尾琢真、柄本明、渡辺いっけい、尾上右近、木村多江、小日向文世もキャストに名を連ねた。
映画「盤上の向日葵」予告編
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