「宝島」永山瑛太、圧倒的カリスマ役で葛藤 “先輩”妻夫木聡との関係性に本音

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映画「宝島」の東京プレミアが、本日9月9日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、主演の妻夫木聡をはじめ、広瀬すず窪田正孝永山瑛太らキャスト13名と、監督の大友啓史が登壇した

映画「宝島」東京プレミアにて、前列左から瀧内公美、塚本晋也、窪田正孝、妻夫木聡、広瀬すず、永山瑛太、中村蒼。後列左から大友啓史、村田秀亮、木幡竜、栄莉弥、尚玄、奥野瑛太、デリック・ドーバー

映画「宝島」東京プレミアにて、前列左から瀧内公美、塚本晋也、窪田正孝、妻夫木聡、広瀬すず、永山瑛太、中村蒼。後列左から大友啓史、村田秀亮、木幡竜、栄莉弥、尚玄、奥野瑛太、デリック・ドーバー

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「宝島」本ポスタービジュアル

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真藤順丈の同名小説をもとにした「宝島」は、戦後アメリカ統治下の沖縄で、米軍基地から物資を奪い住民に分け与えた“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちを描く物語。過渡期を全力で駆け抜けたグスクを妻夫木、幼なじみのヤマコを広瀬、兄を探すためヤクザへの道を選んだレイを窪田、レイの兄で突然失踪するリーダーのオンを永山が演じた。

妻夫木聡

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コロナ禍により2度の撮影延期を経て、3時間超の大作として完成した「宝島」。大友は6年の歳月が掛かった経緯を語り、「僕にとっては10年ぐらいのよう」と振り返る。さらに「この規模の映画は、一度頓挫すると消えてしまうことも多い。それでも完成したのは奇跡だと思います」と感慨深げに述べた。その思いを受け、妻夫木も「僕は映画の力を信じたい。1%でも誰かの人生や未来を変える力があるなら、映画の奇跡を信じたい。この作品には、その力があると心から信じています」と力を込めた。

永山瑛太

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妻夫木聡(前列中央左)を「ブッキー」と呼ぶことに対して、生意気と思われていないか心配だったと明かす永山瑛太(前列右)

妻夫木聡(前列中央左)を「ブッキー」と呼ぶことに対して、生意気と思われていないか心配だったと明かす永山瑛太(前列右)[拡大]

圧倒的なカリスマ性を持つオンを演じた永山は「妻夫木くんより歳下なので頭を抱えました」と述懐。「理屈ではなく肉体で表現したいと思い、嘉手納基地の周りを毎日ランニングして、あまり思考しないようにしました」と明かすとともに、「妻夫木聡さんを先輩だと意識しないと決めました」と続ける。それに対し、妻夫木が「『ランチの女王』で初めて共演したとき『友達役だからブッキーって呼んでいいですか?』って。当時からそんな感じだった(笑)」と回想すると、永山は「ブッキーって呼んで仲良くしてきましたが、心のどこかでは『瑛太、生意気だな』と思われてないか心配だった(笑)」と本音を明かして笑いを誘う。そして「自分が先頭切って『おい、行くぞ!』という関係性の役は初めてだったので、今回は本能的に思い込まないと無理でした」と口にした。

左から広瀬すず、永山瑛太

左から広瀬すず、永山瑛太[拡大]

左から窪田正孝、妻夫木聡

左から窪田正孝、妻夫木聡[拡大]

広瀬は10代のグスク、オン、レイの3人が走るシーンについて「楽しそうでまぶしくて、写真のように焼き付いています」と述懐。「そのときのオンちゃんの笑顔や、みんながオンちゃんを見つめる表情……『この人がいるから生きられる』という希望のようでした」と永山演じるオンの存在感をたたえる。一方、偉大な兄を持つレイを演じた窪田は「僕も兄弟がいるから気持ちがわかりました。兄に対する弟の呪縛みたいなものはあると思うけど、兄が失踪することでレイの人生は動き始めた」と分析。「その背中を追い続ける中で、鏡のように跳ね返ってきて、自分の小ささを改めて痛感する。でもレイは純粋に、お兄ちゃんが大好きだったんだろうなと思います」と役に寄り添うように語った。

栄莉弥(後列左)のエピソードをほほえましそうに聞く共演者たち

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「宝島」東京プレミアのレッドカーペットイベントにて、記念撮影する登壇者たち

「宝島」東京プレミアのレッドカーペットイベントにて、記念撮影する登壇者たち[拡大]

舞台挨拶にはこのほか、塚本晋也中村蒼瀧内公美栄莉弥尚玄木幡竜奥野瑛太村田秀亮とろサーモン)、デリック・ドーバーも出席した。物語の鍵を握る少年・ウタを演じた栄莉弥は、スクリーンデビューとなった本作について「撮影から1年ほど経ち、最近ようやく自分の中でゆっくり咀嚼できるようになりました。大友組での経験を、今改めて自分のものにできている感覚があります」と真摯な姿勢をのぞかせる。また刑事・徳尚を演じた塚本は自らも映画監督である立場から、大友組の現場に新たな気づきを得たと振り返る。「細かい演出はなく、『さあ、あなたたちならどうする?』と常に問われているようでした」と大友演出スタイルに言及すると、妻夫木も「監督がいつも『お前はどう生きるんだ?』と突き付けてくれたので、僕たちは思いをぶつけるだけでした」と述べ、現場の密度の濃さをうかがわせた。

「宝島」は9月19日より全国ロードショー。

※塚本晋也の塚は旧字体が正式表記

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©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会

映画「宝島」本予告

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神谷邦昭 @kuni09797

国宝の次は #宝島 https://t.co/NDbLh5TeS6

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