映画「
本作では、人魚伝説が根付く南イタリア・ナポリで生まれた女性パルテノペの生涯が描かれる。輝きに満ちた青春時代を送っていた彼女だったが、23歳の夏、ある出来事がきっかけで人生が一変。年齢と経験を重ねる中、苦悩するようになった彼女を救ったのは恩師である人類学の教授だった。
映像内でソレンティーノは、パルテノペの人生の栄枯盛衰を描いた本作の主題について「夜、1人で家にいたときにじっくりと考えてみたんだ、何を撮るべきかをね。自分に問いかけて出てきた答えが、“時の流れ”だった。人生は長く壮大だ。故に叙事詩的な物語となる」「人は生き、愛して、失望もする。それ自体が壮大な物語だよ。人生というテーマは、すべての人に共通するものだ。究極のテーマさ」と語る。
また「パルテノペは恵まれた環境で育つ。貴族的な空気が漂う一族は、文化的かつ開放的だ。だから自由に生きられる。パルテノペにとって神聖な日々だった。そういう日々や時は誰の人生にもあるし、その神聖さこそが作品に自由を与える」と述べ、パルテノペの人生における神聖な瞬間こそが彼女自身と作品に自由をもたらしていることを説明した。
ソレンティーノは、人生を懸けて自由を追い求めるパルテノペを「自由はまさに彼女の人生を導く光」と表現し、「私たちは40年が経過した、サンドレッリが演じるパルテノペと会う。彼女は相変わらず自由で、とても勇敢で偉大であることが垣間見えた。彼女は探求の旅を通じて、これまで逃してきた愛の機会にも挨拶していく。成就しなかった愛によって、彼女は完璧に近付いていくんだよ。どういうわけか、愛が満たされたら人々は不完全だと私は思う。成し遂げられないからこそ、完璧に近付くことができるんだ」と述懐した。
「パルテノペ ナポリの宝石」は、本日8月22日より東京・新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開中。サンローラン傘下のサンローラン プロダクションが製作に名を連ねた。
※「パルテノペ ナポリの宝石」はR15+指定作品
映画「パルテノペ ナポリの宝石」特別映像(監督パオロ・ソレンティーノ インタビュー)
パオロ・ソレンティーノの映画作品
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パオロ・ソレンティーノ、新作「パルテノペ ナポリの宝石」に込めたのは人生の輝き
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