劇場版「学校の怪談」シリーズ4作品のBlu-rayの発売を記念し、本日7月6日に東京・池袋HUMAXシネマズで記念上映会が開催。「
「学校の怪談」は、伝説の幽霊や妖怪と遭遇する小学生たちの冒険を描いたホラーシリーズ。1995年に1作目が公開され、今年で30周年を迎える。野村は「もうそんなに時が経つんだと思いながら、私も今日一緒に観ていました。当時はフィルムで、時間もお金もぜいたくに使った撮影。そういう懐かしさを感じながら『やっぱり映画っていいな』と思いました」としみじみ述べる。平山は「CGを使っているのは蝶が飛ぶシーンくらいで、あとは“肉体労働”を集めた合成カット。俳優さんを含めてみんなで運動会のように撮影をした印象で『あの頃は体力があったな』と(笑)」と述懐し、3月の上映時に子供と観たという奥寺は「自分が昔に作ったものを、世代を越えて一緒に観れるということがまずうれしい。改めて丁寧な作品だと思いました」と笑顔を見せた。
イベントのチケットは発売後、一晩も経たずに完売したという。改めて本シリーズの人気が伝えられると、野村は「30~40代くらいの方から『小さい頃に観てました』と言っていただけることが多いですね」と笑みをこぼし、「僕が『1』で演じた先生は、先生というよりもそのへんの兄ちゃんのような感じ。頼りないけれど、逆に子供たちからは慕われていくんです。自然とそんな人物に作り上げられていて、“押し付けがましくない学校もの”という印象です」と振り返る。そして平山は企画を聞いた当初を回想し、「テーマとしていたのは、お化けや幽霊が恨みを持つ存在というよりは“友達”であるということで、そこにお化け屋敷で味わうようなドタバタを入れ込む。その柱はシリーズを通して変わっていない部分です」と言及した。
“子供たちとの撮影”に話が移ると、野村は「慣れ合っちゃうと緊張がゆるんでしまうから、あえて距離を保って接していました。でも皆さん『お疲れ様でした』と挨拶してくれて、とても礼儀正しかったですよ」と思い返す。平山は「とにかく言うことを聞かないんですよ(笑)」と訴えつつ、「どんなに走っても転んでも泣いてもいい環境を作り、なるべく彼らの自然体な姿を撮れるようにしたいと思っていました。我々はどこか“学校の先生”のようになってしまうし、『このスタッフは優しい / 怖い』を子供たちから見事に見透かされる。現場では子供たちとのデスマッチをしているようでもありましたね」と苦労をのぞかせた。
トークテーマは「もしシリーズが復活したら?」に。平山は「最初に企画をいただいたときはホラーのイメージがなかなか湧かなかったので、『トリュフォーの思春期』などを参考にしていました。だから新しく作るとしても、ジュブナイルものにアクションやホラーの要素を重ねていくという手法は変わらないのかな」と想像する。加えて奥寺は「やっぱり木造校舎を見たいなと思いますね。今は残っているのかな……」とコメント。野村は「昭和など携帯のない時代を舞台にしたほうが、いろいろと話を膨らませられるのではと思います。でも私はもう60歳ですし、もう先生役は無理かな……近所のおじさん役とか?」と口にし、平山から「お化け役とかは?(笑)」と提案されていた。
イベントでは、SNSで事前に募集した質問に答えるコーナーも。「好きなお化けは?」と言う問いに、野村は「撮影ではお化けがいる体で演じているので、試写を観て『こういうお化けだったのか』と気付くのですが、印象に残ったのはやっぱりテケテケですかね」と回答。平山は「赤い服を着た花子さん。絶対に顔を見せないんですが、それが自分的にいいなと思っているんです」と答え、奥寺も「私も花子さん。このシリーズを象徴していますよね。あと人面犬」と続いた。なおXで行った「好きなお化けアンケート」では3位が口裂け女、2位がテケテケ、1位がインフェルノだったという。
最後に野村は「Blu-rayでは映像もきれいになり、フィルムとは違うよさもあると思います」とアピール。「『学校の怪談』は子供の頃に観た人が親になり、また自分の子供にも見せられる作品。代々続いていくよさがあると思いますので、ぜひまだシリーズを知らない人に教えてほしいです」と呼びかける。平山は「シリーズは4作品あるので、いつか同窓会みたいなものをやりたいですね」と意欲を見せた。
「学校の怪談」 Blu-rayは7月16日に発売される。
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菅田正照(すがた まさてる) @masateru_0112
奥寺さん、初顔出しなのでは! https://t.co/o0MXGU2I3d