第46回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)のコンペティション部門・PFFアワード2024で入選した田辺洸成の初長編作品「さようならイカロス」が、東京・ユーロスペースで5月24日、25日に限定上映される。
本作はうつろな目をした青年ケンの人生が、レコード屋店員との出会いをきっかけに動き始める群像劇。深い傷を負いながらも懸命に生きる青年、同性愛者のカップルといったケンを取り巻く人物たちの人生も揺れ動いていくさまが切り取られる。
キャストに名を連ねたのは大田健、田辺、稲葉釈阿、大野善徳、敦賀伶美、シモンズ尾崎豪、イサ、宮内重明、
田辺は「当時二十歳になったばかりだった私は、ティーンエイジャー特有の感情の機微をどうしたら完璧に映し出せるのか、その問いと向き合い続け、自らと対話を繰り返していた」と述べ、大田は「このメンバーで、あの時、あの場所でしか撮れない映画を撮れたと思う。撮影現場に持ち込んだのは1台のカメラと1本のマイクだけ。カメラの前で記録された俳優は、演技というよりも、等身大の姿であった」とつづる。加えて文筆家の
YouTubeでは予告編が公開中。なお本作の上映は夜帯を予定している。
映画「さようならイカロス」予告編
田辺洸成(監督・脚本)コメント
今はもう撮れない、そんな映画になった。気持ちを入れ替えて撮影に挑むということも特にない、友人との遊びの延長。そこには、最もリアルな、生の実感というものが存在した。当時二十歳になったばかりだった私は、ティーンエイジャー特有の感情の機微をどうしたら完璧に映し出せるのか、その問いと向き合い続け、自らと対話を繰り返していた。大人になるということは、そんな時間と、そこに付随する傲慢さに別れを告げるということなのではないだろうか。
大田健(主演・制作)コメント
このメンバーで、あの時、あの場所でしか撮れない映画を撮れたと思う。撮影現場に持ち込んだのは1台のカメラと1本のマイクだけ。カメラの前で記録された俳優は、演技というよりも、等身大の姿であった。「自分たちを見てくれ」という意思が自分を含めチームの共通意識にあった。このチームの情熱によって、観る人に映像の質やモンタージュなどを吟味させる余裕が無いほどの作品になった。是非、劇場に足を運んでいただきたい。
折田侑駿(文筆家)コメント
これはいつの時代に撮られた映画なんだ!──と、スクリーンを見上げる誰もが思うに違いない。そして客席の明かりが灯るとき、紛れもなく“いまこの瞬間”を撃ち抜いた映画なのだと確信することになるだろう。ピュアで無軌道な若者たちの魂の叫びが銃声とともに轟くとき、私の頭にはある一節の言葉がよぎった。あなたのもとに去来する言葉は、いったい何だろうか。
荒木啓子(PFFディレクター)コメント
「映画」が好きすぎて8ミリフィルムで無茶苦茶に「映画」をつくっていた時代、
PFFが始まった70年代や80年代の、がむしゃらな熱気と映画への希求が詰まった、
あのころ(←未体験ですけど)を思い起こす「さようならイカロス」
ケンの赤い上着が、これからのジャンル映画の担い手を期待させた。
ぴあフィルムフェスティバル(PFF)/「第47回PFF」9.6(土)~20(土)開催!🎬 @pff_award
\限定上映決定!🎬/
昨年、PFFアワード2024に入選した『さようならイカロス』(田辺洸成監督)が、5/24(土)&25(日)の2日間、ユーロスペースで上映されます。
映画館のスクリーンでぜひ✨
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