映画「アルビノの木」「リング・ワンダリング」で知られる監督・
高度経済成長の進む1958年を舞台とした「光る川」は、山間の集落で祖母と暮らす少年ユウチャを主人公とした物語。森林伐採の影響もあるのか、集落は年々深刻化する台風の洪水被害に悩まされていた。夏休みの終わり、紙芝居屋が集落を訪れ、土地に伝わる悲恋の物語を語る。里の娘・お葉が、山の民である木地屋の青年・朔への叶わぬ思いに打ちひしがれて入水し、その涙が洪水を引き起こすという物語だ。ユウチャは家族を脅かす洪水を防ぎ、さらにはお葉の魂を鎮めるため、古くからの言い伝えに従って川をさかのぼり山奥の淵へ向かう。
お葉を演じたのは、Netflix「シティーハンター」くるみ役で注目された
原作は岐阜出身の作家・松田悠八の「長良川 スタンドバイミー一九五〇」。金子にとって長編映画では初めての原作ものとなり、長良川流域の土地・民話・伝承からインスピレーションを受け、物語を大きく膨らませた。撮影は2023年9月、すべて岐阜県内で行われた。
またスペイン現地時間11月23日、第62回ヒホン国際映画祭にて本作が受賞。17歳から25歳までの若者で構成されるユース審査員11名により最優秀長編映画賞に選ばれた。ユース審査員からは「普遍的な感情を繊細かつ美しく描き、時間や距離を超えて物語に共感できる作品に仕上げたこと」を高く評価されている。映画祭に参加した金子は「この映画は、複雑で困難な状況にある現代の世界中の人、特に若い人に対し、かつて私たち人類の誰もが持ち備えていた『自然と人間の関係への思慮』からヒントを得て、未来に向け希望を抱いて生きてほしい、というメッセージを込めて作りました。ですので、若い人たちの心に最も残ったのであれば、この作品の監督として最大級の喜びです」と語った。
金子雅和 受賞コメント
最初に、62年もの長い歴史があるヒホン国際映画祭で「光る川」のワールドプレミアを迎えられたことを、大変光栄に感じています。
この映画は、複雑で困難な状況にある現代の世界中の人、特に若い人に対し、
かつて私たち人類の誰もが持ち備えていた「自然と人間の関係への思慮」からヒントを得て、未来に向け希望を抱いて生きて欲しい、というメッセージを込めて作りました。
ですので、若い人たちの心に最も残ったのであれば、この作品の監督として最大級の喜びです。
金子雅和の映画作品
リンク
水曜どうでしょう祭2019情報 @suidou_matsuri
金子雅和の新作映画「光る川」が2025年3月公開、華村あすか・葵揚・安田顕ら出演(コメントあり) - 映画ナタリー
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