相澤は現在のみどり市である新田郡・笠懸村岩宿の関東ローム層から、人が作ったと思われる石器を1946年に発見。日本の人類の歴史は縄文時代に始まったという定説を覆し、日本列島に旧石器時代が存在したことを証明した。相澤を演じる藤原は「大役を自分という未熟な俳優に任せていただけて、すごく責任感を感じています」と心境を口にした。
役作りに関して質問されると、藤原は実際に遺跡が発見された岩宿の切り通しに立ったことを回想し、「この、なんの変哲もない切り通しの赤土の壁の前に1人の青年が立ち、土を掘っていたんだと思ったんです。きっと戦後で食べる物がなくて困っていた時代に石を集めていたことから『変わり者』と呼ばれていたんだろうなと。でもその青年の姿が僕には見えるような気がして、そのときに『この人を演じたい』と思えた」と打ち明ける。金子は藤原と「いつかガッツリとご一緒したい」と思っていたそうで、「今までの作品でも、規模の大小にかかわらず1つひとつ丁寧に、真摯に、相澤さんのようにひたむきに取り組んでいく印象を持っていた。周りの映画関係の人たちからもそういう俳優さんだと聞いていたので、ぜひお願いしたいなと思いました」とオファーの経緯を明かした。
さらに金子は、藤原が東京から自転車で会見場に訪れたことに触れ、「相澤さんの役をやるということに対し、それだけの思いを持って挑んでくださっていると知って、驚きと感動が生まれました」とコメント。藤原は、相澤が自転車で東京と群馬を往復していたことを明かし「僕も片道10時間くらいかかったんですけど、相澤さんは今より舗装されていない道路の上を重たい自転車で何時間もかけて移動していた。相澤さんがどんな景色を見て、何を考えて生きてきたのかということを、少しでも正しく伝えられたらと思っています」と語った。
最後に藤原は「相澤さんが旧石器を発見して定説を覆したということに加え、フィクションの要素によって、人間の“魂”の話であったり、金子監督自身が自然というものに対してどう考えているかという思いが物語の中に含まれています」とアピール。金子も「お客様が感動を感じていただければ、相澤さんのことを知りたいという気持ちや、岩宿に来てみたいという自発的な感情が生まれるのではないかと。それがベストな形ではないかと思います」と意気込んだ。
「赤土に眠る」の撮影は2025年10月から11月にかけて、みどり市を中心に実施。東京テアトル配給で2027年春に公開される予定だ。
藤原季節の映画作品
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