映画「
児童書シリーズ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」を実写映画化した本作では、幸運な人だけがたどり着ける駄菓子屋・銭天堂を舞台に、願いが叶う“ふしぎ駄菓子”を買った人々の物語がつづられる。天海が銭天堂の店主・紅子(べにこ)を演じた。
約5年前に本作の企画を提案したという中田は「娘が小学生の頃に『銭天堂』を全巻読んでいて、『お父さん、これ映画にしたら絶対面白くなる!』と言われたのがきっかけです。僕も読んで、決していいことだけでなく“毒”も含まれているのが面白いなと思いました」と述べる。天海に紅子役をオファーした理由については「古田新太さんと共演したミュージカルを観劇して、座長として華やかな存在感を放っていた姿と、駄菓子屋の真ん中にどーんと存在している紅子さんの姿が重なり、お願いしました」と明かした。
原作の紅子の風貌に近付けるため、天海は撮影のたびに約3時間掛けて特殊メイクを施されたという。彼女は「役にすっと入れる。だって鏡を見たらそこにいるから」と楽しげに話し、その仕上がりについては「祖母に似ていました」と述懐。中田は「3時間ぐらい空きがあるとき、お顔は紅子さんのままで、服装はスポーティなジャージだったことがあって、それは面白かったですね」と笑顔で回想した。
もともと原作小説やアニメ版を観ていたという白山は、本シリーズの好きな部分を問われ「駄菓子を買った人たちが、幸せになるのか不幸になるのかがそれぞれ違うところ」と語る。番家は「観ていた作品に出られたのはすごいうれしかったです。銭天堂は、気まぐれで幸運を叶えてくれるところが好きです」と話した。本作で初の映画出演を果たした白山が「自分が大きなスクリーンに映っているのは初めてだったから感動しました」と初々しい表情を見せると、天海は「はつらつとしていて素敵でした!」と称賛。また天海は番家についても「リハーサルのとき、普通の顔をしていたのにすっごく緊張していたみたいで。だけどそこで緊張したおかげで本番は堂々としていたね!」とたたえていた。
イベント後半には、上川口屋の13代目店主であり、10歳の頃から店番をしている内山雅代さんも登場した。長きにわたって子供たちと接してきた内山さんは「だいたい100種類の駄菓子を扱っていますが、今も現金で、子供に金額を計算してもらうことを心がけています」と駄菓子屋を運営するうえでのこだわりに言及。天海は「子供の頃、駄菓子屋は社会のルールをちょっとずつ学ぶ場所でした。どんどんなくなっているのがすごく残念で、この映画とともにまた盛り返したらいいな」と期待を込める。劇中で使われた銭天堂のセットについては、中田が「お店だけでなく、そこにつながる路地も含めた全体のデザインから始めました。もう一つの主役はお菓子そのもの。フードコーディネーターに実際に食べられるものを作ってもらいました」と振り返った。
最後に天海は「大人も子供も幸せになれる映画だと思いますので、楽しんでいただき、小説も読んでいただけるとうれしいです」と呼びかけた。
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」は12月13日より全国ロードショー。
映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」予告編
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