「VIVANT」がドラマアウォード作品賞に輝く、「ふてほど」は脚本・演出・主題歌賞

2024年10月28日 20:30 1338 9 映画ナタリー編集部

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東京ドラマアウォード2024の授賞式が本日10月28日に東京・東京プリンスホテルで行われ、各賞の受賞者が出席した。

東京ドラマアウォード2024授賞式の様子。上段左からMCの有働由美子、比嘉梨乃、正門良規、MCの三谷幸喜。下段左から内田有紀、石橋静河、草なぎ剛、若葉竜也

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左からMCの有働由美子、三谷幸喜［拡大］

「VIVANT」より福澤克雄（左）、飯田和孝（右）［拡大］

作品賞（連続ドラマ部門）のグランプリには、「半沢直樹」シリーズなどを手がけてきた福澤克雄が原作と演出を担当し、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司らが共演した「VIVANT」が選ばれた。ステージに上がったプロデューサーの飯田和孝は「機材や予算は使い続けなければ使えなくなるし、使い方がわからなくなる。TBSはドラマ『華麗なる一族』『南極大陸』などさまざまな大型番組を作ってきました。その歴史の継承があってこの『VIVANT』という作品を作れるスタッフが成長してきたんだと思います」と感慨深げに述べる。福澤は「とにかく（やりたかったことは）“テレビの復権”。面白いものを作れば観てくれるということが証明できた。テレビ（業界）の皆さん、面白いものを作っていきましょう！」と呼びかけた。なお優秀賞は「舟を編む～私、辞書つくります～」「燕は戻ってこない」「不適切にもほどがある！」「アンメットある脳外科医の日記」に授けられた。

「デフ・ヴォイス法廷の手話通訳士」のキャスト・スタッフ［拡大］

作品賞（単発ドラマ部門）のグランプリに輝いたのは、草なぎ剛が主演を務めた「デフ・ヴォイス法廷の手話通訳士」。プロデューサーの伊藤学は「制作にあたって、ろう者・難聴者の方にもご出演いただいています。主演男優賞を獲得された草なぎさんには、お芝居が初めての当事者の方たちもお芝居がしやすい空気を作って現場を明るく引っ張っていただきました」と現場を述懐する。手話指導の木村晴美は「ろう者役は、オーディションを経て当事者が演じることができました。このドラマをきっかけに世界のスタンダードに追いつき、追い抜いたと思っております」と自信を見せた。優秀賞は「未解決事件 File.10 下山事件」「侵入者たちの晩餐」「ブラック・ジャック」「生きとし生けるもの」「PICU 小児集中治療室スペシャル 2024」に贈られた。

「京都のお引越し」より正門良規［拡大］

「阿麻和利 THE LAST HERO」より佐久本宝（左）、比嘉梨乃（右）［拡大］

また同部門のローカル・ドラマ賞は「京都のお引越し」「琉球歴史ドラマ『阿麻和利 THE LAST HERO』」が受賞。「京都のお引越し」で主演を務めた正門良規（Aぇ! group）は、オール京都ロケでの撮影を振り返り「京都の温かさや風土、伝統など、街の魅力が全面に出ている作品だと思っています。これを機に世界に羽ばたいて、作品のファンが増えていけばうれしいです」と語る。「琉球歴史ドラマ『阿麻和利 THE LAST HERO』」に出演した佐久本宝は「阿麻和利というのは歴史上、逆賊とされていた人だったのですが、今回の作品では、その魅力や、なぜ人からヒーローと呼ばれたのかを描いています」、比嘉梨乃は「地元・沖縄のドラマがこのような賞をいただけて大変うれしく思っています」とコメントした。

「不適切にもほどがある！」より金子文紀［拡大］

「不適切にもほどがある！」より宮藤官九郎［拡大］

個人賞として、主演女優賞を「燕は戻ってこない」の石橋静河、助演男優賞を「アンメットある脳外科医の日記」の若葉竜也、助演女優賞を「燕は戻ってこない」の内田有紀が獲得したのは既報の通り。「不適切にもほどがある！」からは宮藤官九郎が脚本賞、金子文紀が演出賞、Creepy Nutsによる「二度寝」が主題歌賞に選出された。登壇した金子は「僕は主演の阿部サダヲさん演じる小川市郎と同世代で、会社では管理職としてコンプライアンスなどに向き合っているという部分でもドラマとリンクしている。“自分ごと”として、いつもよりワンカットごとに撮影に熱が入りました。そんな作品に関わることができて光栄です」とスピーチ。ビデオメッセージを寄せた宮藤は「僕たちのチャレンジ精神が認めていただけたのかな、と思っております。今後もこういった精神で作品を作っていきたいと思います」と宣言した。

結果一覧は以下に掲載している。

※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記