第46回ぴあフィルムフェスティバル2024の招待作品部門として開催される特集上映「生誕100年 増村保造新発見!~決断する女たち~」。このたび、チラシビジュアルと
8月25日に生誕100年を迎えた増村の未配信の8作品を含めた13本を特集するPFF2024。江戸川乱歩の同名小説を原作にした密室劇「
「あのこは貴族」で知られる映画監督・
第46回ぴあフィルムフェスティバル2024は、9月7日から21日にかけて東京・国立映画アーカイブで開催。
枝優花(映画監督・脚本・写真家)コメント
「青空娘」は、今の時代で考えると内容はツッコミどころ満載で「おい!」という感じだが、とにかく映像が素晴らしい。物語においてキーとなる「青」。カラーフィルムでしか出せない色味が印象的で、澄みきるような爽やかさの青でもなく、青であるのに温かい。これが絶妙に物語のおかしさを説得力としてもっていっており、不思議な映画。
ヌーヴェルヴァーグの空気を纏う増村作品を、今観ると「新しい」と感じると思う。日本映画なのにヨーロッパのよう。でも映っているものは日本なので親しみもある。昔の映画だと思ってハードルをあげずに観ていただきたい。
児玉美月(映画批評家)コメント
「女体」のファム・ファタールたる浅丘ルリ子はその迸る身体を躍動させて、
“男なら許されるのに女には許されない"熱情と奔放に満ちた人生を体現してみせる。
増村保造がスクリーンに命を吹き込んだそんな女たちと、
わたしたちは今こそ出逢い直すべきなのだ。
岨手由貴子(映画監督)コメント
増村作品に登場する個性的な女性たちは、根っからの異端者ではなく、ちゃんと社会の中で生きている。
ある意味、真っ直ぐに。
だから観客は共鳴し、魅了され、映画が終わるころには別の場所へと誘われている。
いまの世の中を生きる我々が、いかに意志薄弱であるか。
それを思い知らされ、打ちのめされるような映画体験は、大変に有意義で、気持ちが良い。
田迎生成(モデル)コメント
“早すぎたモダニスト”増村保造。当時そう呼ばれたのは、作中でダイナミックなemotionが体現された女性たちが描かれているのが理由の1つ。「くちづけ」(1957)の野添ひとみや「妻は告白する」(1961)の若尾文子などが演じる女性は、自分の欲求に真っ直ぐで、彼女たちは大きく叫び、泣き、怒り、喜び、自分の感情を言葉や身体で主張し、決断していく。そんな彼女たちのエネルギーは、増村作品で印象的な食事のシーンで表現されているので是非そこにも注目してほしい。令和は“昭和のモダニスト増村保造”に追いついたのか!
第46回ぴあフィルムフェスティバル2024
2024年9月7日(土)~21日(土)東京都 国立映画アーカイブ
※月曜休館
ぴあフィルムフェスティバル in 京都2024
2024年11月9日(土)~17日(日)京都府 京都文化博物館
※月曜休館
生誕100年・増村保造新発見!~決断する女たち~
<上映作品>
- くちづけ
- 暖流
- 巨人と玩具
黒の試走車(テストカー) 黒の超特急 兵隊やくざ - 痴人の愛
- セックス・チェック 第二の性
- 盲獣 ※ゲスト:緑魔子
- 女体(じょたい)
- 大地の子守歌 ※ゲスト:原田美枝子
- 動脈列島 ※ゲスト:梶芽衣子
曽根崎心中
映画ナタリー @eiga_natalie
特集「生誕100年 増村保造新発見!」を岨手由貴子、枝優花、児玉美月らが推薦
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