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柚月による同名小説をもとにした本作では、県警の広報職員である森口泉が親友・千佳の変死事件を独自に調査する中で、自責と葛藤を繰り返しながら警察内部の大きな闇に迫っていくさまが描かれる。杉咲が泉、萩原が泉のバディ的存在となる歳下の同期・磯川俊一を演じ、豊原が一連の事件を捜査する県警捜査一課の梶山浩介、安田が泉の上司であり元公安の富樫俊幸に扮した。
昨日6月21日に公開を迎え、杉咲は喜びと緊張をにじませながら「クチコミが気になってしまって、調べてます(笑)」と明かす。本作の撮影現場については「粛々と静かに熱を帯びているような空気でした」と回想。また共演シーンが多く、シリアスな芝居をともにした安田に関して「すごく気さくに話かけてくださいました。私がストレッチにハマっていることを話したら、その(杉咲が観ている)YouTubeを観てくださったり」と明かすと、安田は「そうそう、『なるねぇチャンネル』ね!」と相槌を打つ。一方、安田は「ごはんに行ったときはケラケラ笑っていい子なんですよ。でも本番に入ったら黙っちゃって」としれっとした表情で印象を話し、杉咲から「そういうシーンなんですよ!」とツッコミが入った。
そんな2人のやり取りを受け、豊原は「現場で気軽に話しかける器量がなく、黙っていることが多いもんですから。食事に行ったと聞いて、もっと話しかければよかったなと、ちょっと後悔しています。(撮影後はいつも)コンビニでピーナッツ買ってウイスキーを飲んでました」と苦笑。萩原は「僕の役はそこまで事件の中心にいるわけじゃないので、比較的、張り詰めすぎてないシーンもあって。皆さんとは現場の雰囲気が違ったかも」と述懐する。撮影中はちょうどWBC(ワールドベースボールクラシック)が開催中だったそうで、萩原は「みんな(撮影場所の)食堂のテレビに張り付いていて、僕はそれを眺めながらごはんを食べていました」とほほえましいエピソードを振り返った。
さらにイベントではサプライズとして、本作と同じく原が監督を務めた「帰ってきた あぶない刑事」より、“タカ”こと鷹山敏樹役の
司会者によって読み上げられると、原は「とにかくうれしいです。皆さんと作ったものが垣根を超えて観ていただけるのは大変光栄です。本当にやってよかった」と感激をあらわに。杉咲も「こんなことってあるんだなって。それは監督のお人柄であったり、積み重ねてきたものがあってこそで。こうして作品を超えてつながることがあるんだって感動しました」と思いを口にする。すると安田は、原の父(である原隆仁)も「あぶない刑事」のドラマ版を演出し、親子2代でシリーズの監督を務めたことに触れ、「監督のお子さんにはぜひ『朽ちないサクラ』の続編を」とリクエスト。まだ息子が1歳半だと聞くと、「続編は20年後ということで。杉咲さんもすっかり円熟味を増しているでしょうね」と目を光らせ、「我々はもういないかもしれないですが……」と言って豊原と笑い合った。
「朽ちないサクラ」は全国で上映中。
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