本作は、終戦から1970年大阪万博までの激動の時代を、とある町工場の家族をモチーフに描くドキュメンタリードラマ。物語は戦後、焼け跡の広がる大阪から始まる。砲兵工廠で金属加工技術を磨いてきた主人公・田口留蔵は、息子2人が戦地から帰らず、さらに末っ子を終戦前日の空襲で亡くした。喪失感を払うように仕事に打ち込む留蔵は、妻と2人で掘っ立て小屋から「田口鐵工所」を開業。その後、奇跡的に復員した次男・雅征は、家族のために“朝鮮戦争で使う兵器を作る”という苦渋の決断を下す。時は流れ、大阪万博開催が迫る1969年、雅征の長女・ミチコは、大学の仲間たちと“戦争と平和の矛盾”に葛藤することになる。
留蔵役の堤をはじめ、関西出身のキャストが集結。留蔵の妻・タカヰ(い)に麻生、次男・雅征に波岡、雅征の妻・幸に谷村が扮する。留蔵とタカヰの初孫で、反戦運動に明け暮れる大学生・ミチコ役で伊東が出演。朝鮮戦争をきっかけに兵器生産を再開し始めた大阪の有り様に怒り、町工場の破壊活動に手を染める在日コリアンの青年・夫成民(プ・ソンミン)を趙が演じた。さらに
また古田は“大阪城”として語りを担当。特殊な役どころだけに、「今までいろんな役をやってきた。カワウソ、ゾウ、おばちゃん、ドイツ人。ついに城か~ ま、つっつん(堤真一)主役だから楽しそうだな」と素直な感想を明かしている。新キャストたちのコメントは下記の通りだ。
ドラマ「大阪激流伝」は8月31日にNHK総合で放送。紀行ドキュメンタリー「新日本風土記」やドキュメンタリードラマ「大江戸炎上」に参加した佐野達也が作・演出を担った。
NHKスペシャル ドラマ「大阪激流伝」放送情報
放送日時
NHK総合 2025年8月31日(日)21:00~21:59
※全1話
スタッフ・キャスト
作・演出
佐野達也
出演者
堤真一 / 波岡一喜 / 伊東蒼 / 谷村美月 / 趙珉和 / 奥野壮 / 山内圭哉 / 麻生祐未 ほか
麻生祐未 コメント
「へー! 知らんかった! ほー! えー? ほんでほんで!? ……もう、面白すぎて、ページをめくる手が止まらん! もっと読みたい! もっと知りたい!」そんな台本でした。
よく知ってる、いつも歩いてる、あの大阪の街。そこで昔、兵器がつくられ、空襲で大勢の命が奪われた。それでも、生きるために必死に前へ進み続けた人たちがいた──私たちの先人たち。
そして今も、世界のどこかで兵器は作られていて、悲しいことやと分かっていても、それは止まらない。大阪の軍事工場や町工場で、兵器をつくっていた家族たちの、悲しくて、でも、笑けるほどたくましい生き方。そして何より、“大阪のパワー”がぎゅっと詰まっています。ぜひ、感じてください。
波岡一喜 コメント
僕は大阪の天王寺出身なのですが、今回、台本を読むまで全く知らなかった大阪の歴史でした。
砲兵工廠も初めて耳にした言葉でした。
自分の父親、祖父、曾祖父の時代に実際大阪で起こっていたであろう出来事を、お芝居を通して追体験できたような気がして、忘れられない作品になりました。
まだ知られていない、戦後の大阪の人々の生き様に、少しでも多くの方々に触れて頂けると嬉しい限りです。本当に貴重な体験をありがとうございました。
伊東蒼 コメント
自分が何気なく過ごしていたあの場所で、80年前に何があったのか、そこからどのようにして当時の人々が大切な人たちのために、力強く生きてきたのか、初めて知ることの多さに恥ずかしく思いながらもミチコを演じました。
今も世界では争いが続いているのに、私には全く現実味のないもので、どれだけ資料を読んでも解像度は低いままかもしれません。
それでも、私にできる“演じる”、ということで、過去に起こった戦争のこと、そして今も続く争いについて考えるきっかけを、皆さんと共有できればと思います。
今も昔も変わらない大阪の人々のエネルギーを受け取っていただきたいです!
谷村美月 コメント
雅征さんの幼なじみで、後に奥さんとなる幸を演じました。
戦後、家業を失うことになっても、家族を失っても、前を向ける強さと、明るさを持っている女性です。脚本を読んだときは、幸の20代の頃の明るさや、強さを表現できるのかと不安になりましたが、撮影を振り返ると、その抱えていた不安も忘れて、舞台となる工場に溶け込むことに必死だったようにも思います。
親子三世代の物語ということで、撮影日数を重ねると、だんだんと出演者の人数も増えてきて、賑やかで、楽しい日々を過ごさせていただきました。町工場に生きた、親子三世代の様子と、大阪のまちの破壊と再生の物語に注目してご覧いただけたらと思います。
趙珉和 コメント
はじめにこの脚本を読んだ時、戦後の大阪の復興、日本の復興に在日韓国人や在日朝鮮人の人々が深く関わっていることについて描かれていたので、とても驚きました。私の記憶ではそのことについて描いているドラマ、映画が見あたらなかったからです。私は大阪の町工場を営む在日韓国人の両親のもとに生まれました。このドラマに描かれている風景は私自身の原風景のようであり、とても思い入れのある作品になっています。大阪人として、この様な作品に関われて大変光栄に嬉しく思っています。
古田新太 コメント
ついに城か~
今までいろんな役をやってきた。カワウソ、ゾウ、おばちゃん、ドイツ人。
ついに城か~
ま、つっつん(堤真一)主役だから楽しそうだな。
なんか、共演のヤツらもオイラの知り合いばかりだし、
楽しい作品になればいいな。
あ、時代的に天守閣はもうできてんだっけ?
知らんけど 笑
堤真一の映画作品
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