古川琴音が初ホラー「みなに幸あれ」撮影を回想、松大航也は本気で首を絞められる

映画「みなに幸あれ」の公開記念舞台挨拶が本日1月19日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、キャストの古川琴音、松大航也、監督の下津優太が登壇した。

本作は、看護学生の“孫”が田舎に住む祖父母に会いに行くことから始まるホラー。家族水入らずで幸せな時間を過ごす孫だが、祖父母の家にいる「何か」に違和感を覚え、やがて人間の存在自体を揺るがすような根源的な恐怖に直面する。古川が孫、松大がその幼なじみを演じた。

ホラー映画への出演は「みなに幸あれ」が初という古川は「最初に台本を読んだときに、怖さだけではなくどこか現実とリンクしているような、何か嫌な気持ちになる感覚がありました。単なるホラー映画ではないなと思い、挑戦してみようと思いました」と述懐する。8日間の撮影期間については「こんなに体力を使うんだ！」と過酷だったことを回想し、「逃げて泣いて叫んで怒って……すべてが何かを発散するような感情だったので、日に日に消耗していました（笑）」と明かした。

また古川は「1つ松大くんに謝りたいことが……」と切り出し、「孫が幼なじみの首に手を掛けるシーンがあるのですが、私も一生懸命だったので本当に首を絞めていたらしく。それも何回も。全部を撮り終わって松大くんから『本当に首絞められてました』と聞いて……。ごめんね」と謝罪する。松大は「気持ちよかったです！」とはにかみ、「古川さんもそうですが僕もいい作品にしたいという気持ちは強くあったので、『もっと来いよ！』という思いでいました」と振り返った。

第1回日本ホラー映画大賞で大賞に輝いた自身の短編を長編映画へと昇華させた下津。今作で商業映画デビューを果たしたことについて「死ぬまでに商業映画を1本撮れたらいいなあと思っていたので、本当に幸運です。古川さん、松大さんはじめ素敵なキャストの皆さんと映画を作ることができて、約2年の制作期間は“幸”な時間でした」と喜びをあらわに。

MCから本作のタイトルにちなみ「最近幸せを感じたことは？」と尋ねられた登壇者たち。昨年の夏に子猫を拾ったという古川は、以来一緒に暮らしていることを明かし「噛まれているときが幸せです」と頬をゆるませる。松大は「古川さんや下津監督、そして映画を観てくださった皆さんとこうしてお会いできたのは、自分にとってすごく幸せでキラキラしたものだなと改めて感じました」と続けた。

最後に古川は「この映画を初めて観たとき、すごく笑ってしまいました。なんてカオスな映像なんだろうと。触られたことのないところを触られたような、不思議な気持ちにさせられました。そんなふうに、観た人の数だけ感想が生まれる映画になっていると思います」と述べ、イベントは幕を下ろした。

「みなに幸あれ」は全国で順次公開中。なお本作の総合プロデューサーは「呪怨」「犬鳴村」などで知られる清水崇が務めた。

ホラー映画「みなに幸あれ」予告編