「神の道化師、フランチェスコ」デジタルリマスター版の予告解禁、三宅唱らのコメントも

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ロベルト・ロッセリーニが1950年に発表した「神の道化師、フランチェスコ」のデジタルリマスター版が、12月22日より東京・新宿シネマカリテほか全国で順次公開される。このたび、予告編と各界著名人のコメントが到着した。

「神の道化師、フランチェスコ(デジタル・リマスター版)」ポスタービジュアル

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「神の道化師、フランチェスコ(デジタル・リマスター版)」場面写真

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「神の道化師、フランチェスコ(デジタル・リマスター版)」場面写真

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「無防備都市」「戦火のかなた」などでイタリア・ネオリアリズモの巨匠と称されるロッセリーニが、アッシジの聖人フランチェスコと彼を慕う修道士たちの事績を映画に昇華させた本作。YouTubeで公開された予告編には、フランチェスコが居場所を失い激しい雨に打たれる兄弟たちに思い悩んだり、ハンセン病に罹った人と出会い愛や平和を願う姿が収められている。

本作を鑑賞した映画監督・三宅唱は「丘を駆け下り、鈴の音に歓ぶ“兄弟たち”の顔は、微笑みと呼ぶにはあまりにも不思議な顔をしていて、見たことがない」とつづる。ほか江國香織、三浦哲哉、加藤浩子、古賀太のコメントは以下に掲載した。

「神の道化師、フランチェスコ<デジタル・リマスター版>」予告編

三宅唱(映画監督)コメント

各話の冒頭にあらすじが明示されるにもかかわらず、予測不可能で破天荒な面白さの連続に目が回る。大嵐で始まるこの世界の凶暴さはさらに度を超えて可笑しいほどに荒れ狂い、だがそれ以上に驚くのは、何度も不意に訪れる圧倒的な多幸感だ。丘を駆け下り、鈴の音に歓ぶ“兄弟たち”の顔は、微笑みと呼ぶにはあまりにも不思議な顔をしていて、見たことがない。

江國香織(小説家)コメント

白黒画面のみずみずしさと、役者たちの表情の豊かさ。
そうだった、映画にはこういうこともできるのだった、と思い出す。
清潔で、ユニークで、どこまでもやさしい。

三浦哲哉(映画研究・批評)コメント

修道士たちが野山を素足で駆け抜ける。
どこへ向かうのか。ぐるぐる廻って倒れたほう!
すべてを捨てることですべてが得られる、映画の奇跡。
ネオレアリズモの最深部はここにある。

加藤浩子(音楽物書き)コメント

自然を愛し、愛と平和を説いたエコな聖人「聖フランチェスコ」と、彼を慕う仲間たちのヒューマンでユーモラスな日々!
ピュアな想いが導く突飛にして愛おしい行動が世界を変える! 私たちの心を自由にしてくれる名作。

古賀太(日本大学芸術学部教授)コメント

これは聖人の伝記ではない。滑稽なほど生真面目な男と彼を慕うどこかおかしな弟子たちの日常の断片だ。
しかしそれが風景と共に丸ごと捉えられた時、不意に超越的な瞬間が訪れる。
ロッセリーニの射程の広さに、あらためて震えた。

この記事の画像・動画(全12件)

(c)1950 RTI/Rizzoli

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ganpuku @gampy

観たい、、、 https://t.co/2SgZ4SOZMW

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