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本作は、大きな湖がある郊外の街を舞台にした物語。ある日学校で起きた子供同士の喧嘩が、大人や社会、メディアを巻き込んで大事になり、嵐の朝、子供たちが忽然と姿を消す様子が描かれる。シングルマザーの早織を安藤、教師・保利を永山、早織の息子・湊を黒川、湊の同級生・依里を柊木が演じた。
第76回カンヌ国際映画祭で、クィアパルム賞とコンペティション部門の脚本賞を受賞した本作。是枝は「最高の滞在でした。丸々15日間(現地に)いました。街中で声を掛けられて映画について質問されるんですよ」と笑顔で述懐する。坂元は「30年前にカンヌ国際映画祭に遊びに行った際に、レッドカーペットを眺めて素敵だなと思っていました。今回監督に連れて行っていただき、忘れていた夢を叶えることができて感無量でした」と伝えた。
安藤は「授賞式に出たとき、ここにいられることは本当にすごいことだと実感しました。素晴らしい経験で、大興奮でした」と振り返る。永山は「壇上で両手を振っていたら、坂元さんも両手を振っていて。そこだけ写真で抜かれてとらわれた宇宙人みたいになってました」とエピソードを披露。坂元は「歓声がすごく、片手では返しきれていない気がして両手を振ったら、宇宙人に……」と述べ、笑いを誘った。
同映画祭で印象に残ったことを尋ねられた黒川は「街を歩いていたら、いろんな人から『Congratulations!』『I love your film.』と声を掛けていただいて、うれしかったです」と回答。柊木は「レッドカーペットで記者の方が名前を読んでくださったのがうれしかった。向こうの方は“ひ”の発音が難しいようで、申し訳ないなと思いました」と答える。
是枝は同映画祭で会った映画人に関する質問に対し「一番感動したのは、(北野)武さんです。2ショットを撮っていただいたのですが、学生に戻ったような気持ちでした。ヴィム・ヴェンダースさんや、ケン・ローチさんともお話ができ、会いたい人に会えました」と語る。「首」のキャストとして現地に赴いた中村は「武監督と是枝監督の写真撮影を遠目から見て、すごい2ショットだと感動していました」と口にした。
「(カンヌに)行けるかなーとわずかに思ったのですが、行けなかったですね」と話す角田。本作がカンヌに出品されると聞いたときの気持ちを問われると「でしょうね、と思いました」と発言する。また「台本を読んだ時点ですごい映画だと思ってました。これはカンヌで評価されるでしょうよと。案の定でした」と続け、会場は笑いに包まれた。
最後に坂元は「皆さんに観ていただく日を思い続けてきました。心を込めて作りましたのでよろしくお願いします」、是枝は「スタッフ、キャストの力を結集して作り上げました。届くといいなと思います」と呼びかけイベントを締めた。
「怪物」は全国で公開中。
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