助け合って幸せに…?アリ・アスターが絶賛したアニメ「オオカミの家」8月公開

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「ミッドサマー」で知られるアリ・アスターが絶賛したストップモーションアニメ「La Casa Lobo(原題)」が、「オオカミの家」の邦題で8月より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。配給はザジフィルムズが担当する。

「オオカミの家」ポスタービジュアル

「オオカミの家」ポスタービジュアル

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本作はチリ南部のある施設から逃走し、森の中の一軒家で2匹の子ブタと出会った少女マリアの身に起こる悪夢のような出来事を描いた“ホラーフェアリーテイル”。元ナチス党員が1960年代初頭にチリに設立した悪名高い宗教コミューン「コロニア・ディグニダ」にインスパイアされた作品で、実際に写真集や映画を制作していた同コミューンによる宣伝物というコンセプトで制作された。2018年の第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門ではカリガリ賞、2020年の第42回アヌシー国際アニメーション映画祭では審査員賞を受賞している。

「オオカミの家」場面写真

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公式のあらすじは「美しい山々に囲まれたチリ南部のドイツ人集落。“助け合って幸せに”をモットーとするその集落に、動物が大好きなマリアという美しい娘が暮らしていた。ある日、ブタを逃がしてしまったマリアは、きびしい罰に耐えられず集落から脱走してしまう。逃げ込んだ一軒家で出会った2匹の子ブタに『ペドロ』『アナ』と名付け、世話をすることにしたマリア。だが、安心したのも束の間、森の奥から彼女を探すオオカミの声が聞こえはじめる。怯えるマリアに呼応するように、子ブタは恐ろしい姿に形を変え、家は悪夢のような禍々しい世界と化していく……」というものだ。

監督を務めたのはチリ出身のクリストバル・レオンホアキン・コシーニャ。2人は監督、脚本、美術、撮影、編集を兼任し、5年の歳月をかけて自国の負の歴史にまつわるアニメーションを完成させた。その特異な才能を、アスターは「レオン&コシーニャは、まぎれもなくヤン・シュヴァンクマイエルとクエイ兄弟の後継者だ。『オオカミの家』のような作品が作られたことは、過去に一度もない!」と称賛。彼らと意気投合したアスターが、自身の最新作「Beau Is Afraid(原題)」の12分に及ぶアニメパートのクリエイターに抜擢するなど、世界的な注目を集めている。

「骨」場面写真 (c)Pista B & Diluvio, 2023

「骨」場面写真 (c)Pista B & Diluvio, 2023[拡大]

劇場公開では、アスターが製作総指揮に名乗りを上げた2021年の「骨」を同時上映。少女が人間の死体を使って謎の儀式を行う14分の短編で、こちらは「1901年に制作された世界初のストップモーションアニメ」という体裁で作られている。同作は第78回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門で最優秀短編映画賞を受賞した。

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(c)Diluvio & Globo Rojo Films, 2018

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例のやつだ…!

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