結婚の平等をテーマに俳優・黒川鮎美が製作「手のひらのパズル」公開決定

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俳優・黒川鮎美が中心となって製作した短編映画「手のひらのパズル」が1月14日に大阪・シアターセブン、2月11日に東京の池袋シネマ・ロサで公開される。

「手のひらのパズル」メインビジュアル

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「手のひらのパズル」

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結婚の平等をテーマに、俳優として活動している黒川が脚本・プロデュース・監督・編集・主演を担当して作り上げた本作。LGBTQ当事者から直接さまざまな話を聞いていたことをきっかけに映画製作を決意し、音声アプリ・Clubhouse内で取材を続け、そこで語られた経験をもとに脚本を書き上げた。共演には長内映里香竹石悟朗なだぎ武中野マサアキ、斉木きょうこ、川連廣明、イマムラキョウカ、ジェントル、由良朱合らが名を連ねる。YouTubeでは予告編が公開中だ。

「手のひらのパズル」

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完成した作品は、アメリカのシリコンバレークィアフィルムフェスティバルの入賞を皮切りに、香港レズビアン&ゲイ映画祭、関西クィア映画祭など、国内外の14の映画祭で入賞。日本国内での上映会も実施してきた。

「手のひらのパズル」

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本作の劇場公開に向けて、ふくだももこ上田慎一郎東海林毅、亀山睦美らから応援コメントが到着。ふくだは「一本の映画をつくることは、並大抵の努力と運だけで出来るものではない。黒川さんは、その人間力を持って、すごいことを成し遂げた」とたたえている。すべてのコメントは以下に掲載した。

ふくだももこ(映画監督・小説家)コメント

2021年の初冬、俳優の黒川鮎美さんという方から「同性婚がテーマの映画を監督してほしい」と依頼があった。
企画書を読んでみると、テーマと真摯に向き合い、熱い言葉を綴る黒川さんに大きな魅力を感じて、確信した。
「この映画、黒川さんが監督したほうが絶対にいいと思います。」
初めての電話で、私は黒川さんにそう言っていた。
無責任な案だけれど、私は黒川さんにこそ、この映画を撮って欲しかった。
それから、ものすごいスピードで本当に映画が完成したのだ!
一本の映画をつくることは、並大抵の努力と運だけで出来るものではない。
黒川さんは、その人間力を持って、すごいことを成し遂げた。
そういう出会いがあるから、何度傷ついても、映画っていいなと思う。
私は、黒川鮎美さんという素晴らしい方と「手のひらのパズル」という映画に出会えて、本当に良かった。

児玉美月(映画執筆家)コメント

「わたしたち」と「あなたたち」の境界線は、そんなに強固でしょうか。そもそもほんとうに、その境界線は存在しているのでしょうか。「手のひらのパズル」はこの世界が美しい絵を完成させるピースが、もうそれぞれの手のひらにすでに握られていることを、知らせようとしているのかもしれません。

上田慎一郎(映画監督)コメント

「幸せの形は人それぞれ」。言うは易しだが、それと向き合い、選び取ることがまだまだ難しい世の中。
この映画には様々な価値観を持つ人たちが登場する。幾人かの登場人物に、自分を見た。自分の幸せは社会が押しつける「普通」の下に埋もれていないだろうか、自分は誰かに「普通」の幸せを押しつけていないだろうか。映画に、そう問われた。
手のひらに乗ったパズルのピース。形は人の数だけある。誰のピースも弾かない。そんな世の中になって欲しいと願う。

東海林毅(映画監督 / レインボーマリッジフィルムフェスティバル2022実行委員長)コメント

純白で覆われた雪景色は一様にみえて実は多彩な光の乱反射によって点描されている。自身のセクシュアリティをオープンにして生きることが難しい、この作品のような境遇にいる人も大切なその光の一つだということを忘れないで欲しい。

亀山睦美(映画監督)コメント

男女間にのみ許される「結婚」の2文字から解放されて、「誰と人生を共にしたいか」をもっと自由に考えられるようになったら、この社会はどれほど安心感のあるものになるのだろうか。
もっと自由に生きられたらいいのに。
ジェンダーもセクシャリティも飛び越えて、ただ、全ての人が息苦しさから解放されたらいいのに。

當間ローズ(歌手)コメント

この映画を通して「自由なのに自由ではない」方が沢山いると改めて思いました。
周りの人間と社会の期待や価値観、時には優しさがその「自由」を目に見えない窮窟な型にはめてしまっている事改めて気付かされました。
この映画を通して多くの方が、自由に「選択」出来る世の中について考える機会になる事を切に願います! 愛の最後のピースを見つける手がかりはいつだって勇気である。

藤岡沙也香(俳優・元宝塚歌劇団花組)コメント

とてもリアルな悩みや、感情、葛藤が伝わってきて、のめり込むように見入っていました。
「普通が1番、それが幸せ」
その「普通」って何?? 私も日頃から感じていた事でした。「普通」という言葉の概念、解釈は人それぞれ違う。だからこそ、自分のやりたい事に勇気を持って進みたい!!と強く思わせてくれた作品でした。
続きが見たい。

若林佑真(FTMタレント / 舞台プロデューサー)コメント

自分にとっての「普通」と、誰かにとっての「普通」。
両者同じ言葉でも中身はまったくの別物で、
「良かれと思って」の想いが、人を大きく傷つけてしまうことがある。
だからこそ、誰かにとっての「普通」を、少し想像してみることの大切さを教えてくれた、素敵な作品でした。

かずえちゃん(YouTuber)コメント

「自分らしく…」
そのためには「自分らしく生きられる社会」が必要であると強く感じる作品でした。

津田肇(演出家・映画監督)コメント

眩しいくらいに窓から射す光は、彼女の「幸せ」な未来を照らしていたのか。そしてそれは、この世界の先をも明るくしてくれることを彼女たちは願っている。気づかないうちに失くしてしまった、たった1つの小さなピース。誰もがそれを取り戻せたら。

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(c)2022 BAMIRI

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