889FILM初の長編映画「ロストサマー」制作決定、林裕太×小林勝也がW主演

889FILMによる長編映画「ロストサマー」の制作が決定。林裕太、小林勝也（文学座）がダブル主演を務めることが明らかになった。

889FILMは、1988年生まれの俳優たちが自らの活躍の場を増やすため、2018年に代表・中澤梓佐を中心に立ち上げた映像制作ユニット。今回初の長編映画の制作、劇場公開に挑む。中澤の出身地・高知を舞台とする「ロストサマー」では、季節の名前を持つ孤独な3人の男女が不器用に慰め合い、自らの喪失感と向き合っていくさまが描かれる。

女性のもとを転々としながら暮らす青年・フユに林、妻を亡くした老人・秋に小林、多忙な夫との生活に虚しさを抱える主婦・春に中澤が扮する。共演に関口アナン、廣田朋菜、椿弓里奈、土屋壮、橋野純平、松浦祐也が名を連ねた。監督・脚本は、俳優としても活動している889FILMの麻美が担当する。林、小林、麻美のコメントは以下の通り。

「ロストサマー」は2022年秋から冬にかけて高知、東京などで撮影。2023年に劇場公開される予定だ。また「インディーズ映画を地方にも届けたい」という思いのもと、宣伝活動や上映費用のためのクラウドファンディングを11月23日にスタートさせる。

林裕太 コメント

初めて台本を拝見した時、心の中がじんわりと温かくなって、この感情を大事に抱えていたいと思いました。この芽生えた感情を大切に育てて、作品と一緒に誰かに届けられたらと思います。
現地の美しい景色を想像しながら台本を読んでいると胸が高鳴ります。
高知県での撮影が待ち遠しいです。

小林勝也 コメント

むかしむかしのおおむかし、高校生だった私は受験勉強を迫る教師の目をのがれ映画館に通う日々でした。土曜日は当時法政大学が一般への公開講座があり、過去の名画の上演が十二時から始まるため四時間目をひそかに抜け出し、日曜日は名画座通いの日々でした。新宿池袋銀座新橋大学の文化祭など…
多分まだ残っている私の少年青年時代の映画へのエネルギーが889FILMの「ロストサマー」に少しでも力になれればと思い楽しみです。

麻美 コメント

「ロストサマー」を描きはじめたとき、私は高校生でした。
蓄積されていく孤独に飲みこまれないように、とりあえず今日を生きのびるために。
私と同じく寂しい登場人物たちにそれぞれ「失われた夏」を乗り越えてもらうことで、自分の孤独を肯定したかったのかもしれません。
小林勝也さんと林裕太さんが演じる秋とフユに、今から爆発的な運命の予感を感じています。彼らの力で、私も、「私の夏」を越えられますように。