エミリー・ブラント初来日！メリー・ポピンズとの共通点問われ「アイキャンフライ」

「メリー・ポピンズ リターンズ」で主演を務めたエミリー・ブラントが初来日。本日1月23日に東京・品川プリンス ステラボールで行われたジャパンプレミアに出席した。

「シカゴ」のロブ・マーシャルがメガホンを取った本作は、1965年日本公開作「メリー・ポピンズ」の20年後を舞台にしたミュージカル。前作で子供だったバンクス家の長男マイケルが、妻を亡くし失意に暮れる中、“ほぼ完璧な魔法使い”メリー・ポピンズが再び風に乗って舞い降りる。プレミアには日本版でメリー・ポピンズに声を当てた平原綾香、マイケルに声を当てた谷原章介も登壇した。

プレミアではまずオープニングライブとして、平原が日本版エンドソング「幸せのありか」を歌唱しながらステージへ。カラフルな風船が宙に浮かぶ中、メリー・ポピンズの衣装に身を包み、同曲をパワフルに歌い上げた。なおブラントが歌う原曲は、第91回アカデミー賞歌曲賞にノミネート。そのほか衣装デザイン賞、作曲賞、美術賞の候補にも挙がっている。

ブラントは銀色のスパンコールに覆われた衣装で、谷原にエスコートされながらステージへ。初来日の感想を問われると「愛にあふれる温かい歓迎を受けています。実は日本食が一番好きなんです。本物の日本食をたくさんいただいて、最高の時間を過ごしています」と挨拶。そして「世界のどの国よりも日本の皆さんが作品を大切に思ってくださるのでは。早く観ていただきたくてワクワクしています」と満面の笑みで語る。平原から観光スポットとして「オリンピックで使われる新国立競技場」を勧められると、「とても気になるわ。でも建設現場に行けと（笑）？」と切り返し、「でも来年はぜひ拝見したい」とほほえむ。谷原からは今が見頃の梅の鑑賞を勧められた。

メリー・ポピンズを演じるうえで苦労した点について、ブラントは「一番の挑戦は踊り。私はダンスのトレーニングを受けた経験がありませんでした。歌のシーンのリハーサルには9週間かけたんです」とミュージカル作品ならではの回答。また「もう1つは自分なりのメリー・ポピンズを作ること、その勇気を持つことでした」と述べ、ジュリー・アンドリュースがメリーを演じた前作の魅力に言及しながら、アイコン的なキャラクターを演じることへのプレッシャーがあったと明かす。

彼女はメリーの魅力を「マジカルでファンタジックな存在であること」と紹介しながら、役作りではその人間的な側面にも着目したという。「人が思い悩んでいるときに、その人が必要としているものを見極め、自己発見するよう背中を押す。人間的な深みがあり、実は情の深い人なんです」とコメント。これを受け谷原が、メリーがあるシーンで見せた寂しげな表情について触れると、ブラントは「メリーの人間性を大切にしたかったので、彼女のパーソナルな部分を少し見せるよう意識しました。彼女の持つ共感力、子供たちに見せる優しさ。一緒に過ごした人たちに対する思いはとても強いんです」と語る。

続いてメリーとの共通点を問われ、この日一番の笑い声を上げたブラントは「アイキャンフライ（I can Fly. / 私は飛べるの）」と真顔で反応。仕切り直した素振りを見せながらも「私は空を飛べます。でも日本酒をいただかないと飛べません」と重ね、チャーミングな表情を見せる。「今まで演じてきた人物で『一番この人に似てたら』と夢見るのがメリー・ポピンズ。たぶんそれは娘たちも思っています。そうすれば飛べますからね」と夢を描いた。

彼女はさらに「本当にメリー・ポピンズになれたとしたら魔法で何をしたい？」という質問に、「何よりもまず、家のバスタブでイルカを泳がすことでしょうか」と即答。一方、平原が「メリーの見せる子供たちへの愛がとても魅力的。彼女のように世界中の子供たちを元気にする魔法があったらいいですね」と模範的な回答をすると、「あなたの答えのほうが全然いいわ（笑）」と冗談交じりに自虐するブラント。「ちょっと浅く対応し過ぎました。平原さんは世界平和を、私はイルカ……」と笑うと、平原は「映画の中で子供たちを笑顔にされてるからいいんです！」とフォローしていた。

イベントの最後には「スリー、ツー、ワン！ メリー・ポピンズ！」の掛け声を合図に、ブラントと平原が花に彩られた傘を開き、谷原はカラフルな衣装に早着替え。そしてステージに桜吹雪が降り注ぐ中、イベントは幕を閉じた。

「メリー・ポピンズ リターンズ」は2月1日より全国でロードショー。

※動画は現在非公開です。