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土橋章宏の小説「幕末まらそん侍」を実写化した本作は、日本におけるマラソンの発祥と言われる「安政遠足」をモチーフにした歴史エンタテインメント。幕府のスパイとして藩に潜入している忍び・唐沢甚内役の佐藤はオファーを「海外の方と仕事をしたい気持ちがずっとあった。このチャンスは逃したくなくて現場に飛び込みました」と述懐する。そして現場は佐藤が「まさかこんなことになるとは……」とこぼすほど、驚きの連続だった。
ローズは自ら書き上げた脚本でありながら、クランクイン前に入念な議論を俳優と交わしたうえで、現場ではアドリブを奨励。テスト撮影も行わず、いきなり本番のカメラを回し、その場の偶然性を捉える演出方法を取ったという。佐藤は「台本を気にするなと言われる。『(本番中に)言いたいことがなかったらしゃべらなくてもいい』と。だから自分はなんにもしゃべらなかった」と笑いながらコメント。そして唐沢の性格や立場を考えた結果、セリフではなく動きで芝居を見せることを重視したという。
佐藤が動きで見せる一方、アドリブのセリフをどんどん追加していったのが、藩の重役の息子・辻村平九郎役の森山だ。佐藤が「脚本家は森山未來」と冗談を飛ばすほど、縦横無尽に演じていたという森山は「いろんなアプローチの方がいたんですけど 、(藩主・板倉勝明役の)長谷川博己さんがきっかけを作ってくれた。最初の演説でどんどんセリフを変え周囲をけしかけて。そこからグッと現場に入り込めた」と語る。老侍・栗田又衛門役の竹中も「ドキドキした。監督が『もっと! もっと!』と言うのでテンションを上げていく。とても興奮する現場でした」と明かした。
藩主の娘・雪姫役の小松は「お姫様としての作法や乗馬、男装など、新たに挑戦することが多かった」と振り返りながら、撮影前に1カ月かけて練習した殺陣のシーンについて「戦う見せどころにもなるようなシーンが、現場でバッサリ切られ……。『あんなに練習したのになくなった!』って(笑)。ショックでした」と愚痴をこぼす。佐藤も「細かい動きをめちゃめちゃ練習したんですよね。でも監督は段取りじゃなくて、本物の“殺り合い”を望んでて」と述べ、森山も「監督は『マーダー(殺人者)になれ!』と言ってましたよ」と笑みをこぼした。
ローズは「こんなに最高のキャストに恵まれたことはない。それぞれ俳優としてのスタイルも、演じるキャラクターも異なるが、見事なアンサンブルが生まれた。みんなが驚かせてくれて感服しました」とキャスト陣を称賛。最後に佐藤は「これまでに培ってきた経験が通用しない、何もかもが初めてという環境の中、もがきながら役に向き合い、時に力を合わせてこの映画を生み出しました。新時代における時代劇の新しい形を提案できる作品になったのではないかと思っています。ぜひ劇場まで足を運んでください」と語り、イベントを締めくくった。
「サムライマラソン」は、2月22日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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佐藤健の映画作品
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- 「サムライマラソン」公式サイト
- 「サムライマラソン」予告編
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