佐藤浩市と渡辺謙が共演、福島第一原発事故を描く「Fukushima 50」公開決定

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佐藤浩市渡辺謙が共演する「Fukushima 50」が2020年に公開決定。「沈まぬ太陽」の若松節朗が監督を務める。

「Fukushima 50」キャスト。左から渡辺謙、佐藤浩市。

「Fukushima 50」キャスト。左から渡辺謙、佐藤浩市。

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「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」書影

「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」書影[拡大]

「Fukushima 50」は、門田隆将によるノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」をもとに、2011年3月11日に発生した東日本大震災時の福島第一原発事故を描く作品。タイトルの「Fukushima 50」は、事故発生以降も現場に残り続けた約50名の作業員に対し、海外メディアが与えた呼び名から取られた。事故当時、福島第一原発1・2号機当直長だった伊崎利夫を佐藤、福島第一原発所長の吉田昌郎を渡辺が演じる。脚本はNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の前川洋一が担当した。

「空母いぶき」でも若松とタッグを組む佐藤は、「絶対に忘れてはいけない、繰り返してはいけない事があります。あの日あの時どういう状況に我々が、日本があったのか? その事を思い出し、明日のそして後世の為の映画を若松監督、渡辺謙さん達と一緒に確認をしながら作りたいと思います」と真摯にコメント。渡辺は「今もなお苦しみの続く福島の方々の思いを受け止めながら『沈まぬ太陽』以来の若松監督、そして浩市くん、素晴らしいキャストと共に緊迫感溢れる画を積み重ねていきたいと思っています」と述べている。

また若松は「沢山の方に注目して頂ける映画になる様、強い覚悟で臨みます」と意気込みを語り、KADOKAWAの取締役会長であり、本作の製作代表である角川歴彦は「実際にその状況で最善を尽くした人たちがいたことを忘れてはならない、無名の人々が報道では知り得ない努力をしていたことを伝えるべきだと感じ、今回のドラマの中核に据えました」と明かした。

「Fukushima 50」は、11月末にクランクイン後、2019年1月末にクランクアップを予定している。

佐藤浩市 コメント

忘れる事で前に進む、失敗をしても何度もトライをする、それは生き物の中で人間だけが出来ることです。しかし絶対に忘れてはいけない、繰り返してはいけない事があります。あの日あの時どういう状況に我々が、日本があったのか? その事を思い出し、明日のそして後世の為の映画を若松監督、渡辺謙さん達と一緒に確認をしながら作りたいと思います。

渡辺謙 コメント

「許されざる者」の撮影中、浩市くんに映画100本目の時はどんな役でも参加するよと、約束してました。でも、気軽に参加する作品ではありませんでした。今もなお苦しみの続く福島の方々の思いを受け止めながら「沈まぬ太陽」以来の若松監督、そして浩市くん、素晴らしいキャストと共に緊迫感溢れる画を積み重ねていきたいと思っています。ご期待下さい。

若松節朗 コメント

2011年3月11日から15日にかけての福島第一原発を襲った事故は国内だけではなく世界の人々をも震撼させた。穏やかな海は荒れ狂う大津波となって原子力発電所の命綱である全ての電源を奪ってしまった。この映画は家族や生まれ育った町や村を守る為に命を賭して未曾有の危機に挑んだ人々の話です。あの時、現場にいた者しか知り得ない真実を描いて行こうと思っています。スタッフ、キャスト一同全力で準備を進めています。沢山の方に注目して頂ける映画になる様、強い覚悟で臨みます。

角川歴彦 コメント

東日本大震災から早くも7年あまりの歳月が過ぎ去ろうとしています。あの日あの時、多くの日本人が感じたのは大自然への畏怖であり、大自然の力がどれだけ人間の想定を越えたものであるか、科学がいかに大自然の前では儚いものであるかを突きつけられました。製作を進める中でさらにその思いを深くしております。しかし、たとえ人間の力が及ばないとしても、実際にその状況で最善を尽くした人たちがいたことを忘れてはならない、無名の人々が報道では知り得ない努力をしていたことを伝えるべきだと感じ、今回のドラマの中核に据えました。そこには映画ならではの感動があり、皆さんにご覧いただくと共に、日本人として誇りに思うべき彼らの姿を、尊敬の念を持って後世に残したいと考えております。生々しすぎるという声もありますが、それを乗り越えて世界に発信していかなければなりません。角川映画には「金環蝕」「金融腐食列島『呪縛』」「沈まぬ太陽」という社会問題をテーマとした作品を製作してきた伝統があります。来たる2020年、“復興五輪”と銘打たれた東京オリンピック・パラリンピックを控えたこの時期にこそ、今一度、震災の記憶と向き合い、復興への思いを新たにする作品を世に問う、それこそが映画人の使命であると考えております。

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