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内館牧子の小説を映画化した本作は、大手銀行のエリートコースを外れ定年を迎えた男・田代壮介を主人公にしたコメディ。壮介役の舘は、早朝から駆け付けた大勢の観客を見渡し「暇なんだなあと(笑)。どうも、超熟パン好きな舘ひろしです」とひょうきんに挨拶する。鑑賞したばかりの観客から「最高だった!」と声が上がると「皆さんお優しい。(劇中では)いろいろ細かいことをやってます。とても深い映画ですので一度と言わず二度三度と観てください」とアピール。壮介の妻・千草役の黒木も「『終わった人』が始まった! そんな素晴らしい日に来てくださりありがとうございます」と晴れやかな笑顔を向けた。
撮影から約1年が経ち、登壇者たちは当時を懐かしむ。舘は本作で珍しくアドリブに挑んだことに触れ、「中田監督とコソコソ相談しながらやりました。僕は今まで受けの芝居が多く、仕掛ける芝居はあまりやって来なかったから楽しくて」とにっこり。「でもそれはきっと黒木さんが千草という役をちゃんとやってくれたおかげ。この映画は黒木さんの掌の上でコロコロと作られた気がしています」と続ける舘に、黒木は「男って本当にかわいいなって思って見てました(笑)」とほほえむ。
中田も楽しげに撮影を述懐。「壮介が宅急便を受け取るとき、どこにサインするかわからないシーンがあって。館さんが『さすがにこれは俺でも知ってるけど本当に(この演出で)いいのか!?』と聞いてくるのが面白かった」「壮介が鮭弁を買って来るシーンでは、鮭をなるべく薄くしてもらうよう頼んでいたんです。でも館さんは『意外とうまいな』ってうなずきながら食べてる。あれが本当に面白いので、もう一度観に来てください(笑)」とイチオシのシーンを披露し、舘を照れさせた。
続いて作品にちなみ「“終わらないために”何をしているか?」と司会者から質問が。カルチャースクールの受付嬢・久里役の広末は「(普段は)定年を迎えた夫婦に見えないよ!っていうくらいキラキラしている」という舘と黒木に対し、「館さんはジャンクフードもお好きなのに、体型キープの秘訣を聞いても「『家系かな? 誰もうちは太らないんだよ!』っておっしゃって。黒木さんも、あの腕は絶対努力しているのに『何も』って……」と不服そうに漏らす。
そんな広末の言葉を受け、黒木は“女性として終わらないために”気を付けていることを熟考したのち「かかとです」と一言。そして「やっぱり?」「そうそう」とマイクを通さず話し始めた黒木と広末だったが、間に挟まれた舘から「ここで井戸端会議しないでください!」と注意が入る。また舘は「今の私が終わりそうなので、日々終わらないようにしてるんですけど(笑)」と前置きしつつ、“終わらないために”という質問に「女好き、かな(笑)。いつも女の人を見ている。犬も猫もメスしか見ない! そうするとわりと終わらないんじゃないかな」と不敵な笑みを浮かべて回答。そして「でもなんでもいいんです、何か見つけてやってみれば。それが“終わらない”ということなんじゃないんでしょうか」と続けると、爆笑していた観客は舘に拍手を送った。
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