市川海老蔵の十三代目市川團十郎白猿襲名を記念した本作。駿河の大大名である今川義元の大軍を尾張の織田信長がわずかな軍勢で打ち破った桶狭間の戦いが題材とされ、海老蔵が自身にとって思い入れのあるキャラクターである信長に扮する。
三上が演じるのは“海道一の弓取り”とうたわれた義元。武将としてもその名をとどろかせる男で、最大の敵として信長の前に立ちはだかる。三上は「ありったけの想像力と直感と大胆な表現を駆使して、今回、今川義元に臨みます」と意気込み、海老蔵との初共演については「撮影のその時、そこに、ぼくらではなく、織田信長と今川義元がふわりと立ち現れればよいなぁ、と心から願っています」と語った。
そして信長の実母・土田御前役の黒木は「土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない……どうしても弟の方に愛情が偏ってしまう母親で、そんな二人の息子との距離感を大切にしました」と演じるにあたっての思いを明かす。プロデュースを担当した高井一郎のコメントは下記に掲載した。
「桶狭間 OKEHAZAMA~織田信長~(仮題)」は今夏に放送。脚本はNHK連続テレビ小説「なつぞら」の
三上博史 コメント
このたび、今川義元を演じさせていただくことになりました。これまで、実在の人物を演じる機会は何度かありましたが、その都度、神経をすり減らしてきました。野口英世、宮沢賢治、中原中也、安倍晴明、鳥羽上皇、どなたにもお会いしたことがないのはもちろん、史実は断片しか教えてくれません。一人の世を生きた人物として、そしてその時代背景をみなさまに体感していただくには、どうしたらよいのか? それぞれの魂から叱責されないように、ありったけの想像力と直感と大胆な表現を駆使して、今回、今川義元に臨みます。
織田信長を演じます市川海老蔵さんとは、初めてご一緒しますが、撮影のその時、そこに、ぼくらではなく、織田信長と今川義元がふわりと立ち現れればよいなぁ、と心から願っています。
黒木瞳 コメント
オファーが来たときの感想
昨年10月、市川海老蔵さんと、舞台「オイディプス」で、妻でありでも本当は母だったという役を演じておりましたので(お話がきたときは)何となくしっくりきました。市川新之助さんの時代から拝見させていただいていたこともあります。今回、母親役を演じさせていただいて光栄です。
役を演じるにあたって気をつけたこと
土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない…どうしても弟の方に愛情が偏ってしまう母親で、そんな二人の息子との距離感を大切にしました。
海老蔵が演じる織田信長について
海老蔵さんが信長と伺った時に、“視聴者の方はこれを待っていたのでは?”と思いました。“敦盛”のシーンも、華麗に舞うところに海老蔵さんならではの人間の業のようなものが入っていくのでは、と思いますので楽しみにしています。
見どころ
数々映像化されている“織田信長”の中でも、今回は“桶狭間”に集約されているところが、最大の見どころだと思います。“うつけ”と言われた信長が、家臣をまとめて今川にたち向かっていく。そこまでの過程が描かれていることがとてもわかりやすく、“信長”という人物を描いていると思います。
高井一郎(プロデューサー)コメント
このドラマで今川義元が体現するものは、単なる一人の武将ではなく、圧倒的な権威としての時代の象徴です。武士(もののふ)の苛烈が高貴な薄衣を纏ったかのような存在感を、と脚本の大森さんと考えていた時に、河毛監督から最初に出たお名前が三上博史さんでした。実際にお会いしてみて、監督の目に間違いは無かった!!と思いました。全く新しい、底知れない今川義元が三上さんによって生まれると思います!
土田御前は、謎多き女性とされています。信長を疎んじ弟・信勝を溺愛したという説もあれば、信長やお市の方の遺児たちの面倒を親身にみたとされていたり。また、尾張の虎と恐れられた、信長の父・織田信秀の正室として、織田家の躍進の内助の功を尽くしたり。そんな、女性らしさの中の剛性、であったり、母性の中の狂気、たおやかさの裏の激情、といった、共存する二面性三面性を、黒木瞳さんなら、軽やかに、そして凛と演じてくださるものと信じています。
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三上「ありったけの想像力と直感と大胆な表現を駆使して、今回、今川義元に臨みます」/市川海老蔵が信長演じるドラマ「桶狭間」で三上博史が今川義元役、黒木瞳も出演 https://t.co/cxVBXPq4cl