本作は天皇の戦争責任に迫る過激なアナーキスト・奥崎謙三に密着したドキュメンタリー。「さようならCP」「極私的エロス・恋歌1974」を製作していた原率いる疾走プロダクションが1987年に発表し、その年の映画賞を席巻した作品だ。“神軍平等兵”と名乗る奥崎は第2次世界大戦時の上官を訪ね、終戦後に2人の兵士が射殺された事件の真相へと迫っていく。
原は「『神軍』は昭和に発表された作品ですが、昭和から平成へと時代が移ったことで何が変わったのか? 何を失おうとしているか? 私は、作品を発表した時よりも今の方が、奥崎謙三さんが込めたメッセージについて、より深く、色々と考えています」とコメントを寄せる。
さらにこの上映では連日ゲストを招き、原との対談が行われる予定。現在、トークゲストのリクエストを募集中だ。Twitterではハッシュタグ「#ゆきゆきてゲスト」を付けて、希望するゲストの名前をつぶやこう。Facebookの場合、new「CINEMA塾」2014講座のページにあるゲスト募集の投稿にコメントすることでリクエストが可能だ。
映画「ゆきゆきて、神軍」公開30年記念上映
2017年8月12日(土)~18日(金)東京都 UPLINK
料金:一般 1800円
原一男 コメント
今年5月、毎日新聞で「『ゆきゆきて、神軍』いま上映できるか 公開30年、原一男監督に聞く」という記事を書いて頂き、これは挑戦状だと受け止めた私(たち)は、なんとかこの夏、上映できないものか?とその可能性を探ってきました。最大の課題は、上映する劇場が見つかるかどうか、でした。
それが見つかったのだ。「ウチでやりますよ」と名乗り上げて頂いた。東京・渋谷のアップリンク! ありがたい!「神軍」ファン、奥崎謙三ファンは元より、平成という時代の今、戦後民主主義の破壊が迫っていることに危機感を抱いている人たちに呼びかけたいのです。
「神軍」をダシにして、その危機感について、深く考えてみませんか?「神軍」の初上映から30 年が経ちます。「神軍」は昭和に発表された作品ですが、昭和から平成へと時代が移ったことで何が変わったのか? 何を失おうとしているか? 私は、作品を発表した時よりも今の方が、奥崎謙三さんが込めたメッセージについて、より深く、色々と考えています。上映だけでなく、考えるきっかけとしてゲストを招きたいと考えています。60分ほど、じっくりお話して頂きたいのです。上映期間を1週間頂きましたので、毎日、お一人をお招きします。
実は、この企画を実現したいと考えたときに、ツイートで茂木健一郎さんに、ゲストとしてお出で頂くことに、既にOKを頂いています。
上映まで1カ月、あと6人のゲストを急いで決めなければなりません。即、出演交渉を始めます。そこで皆さんに提案があります。ゲストの候補をあげてくれませんか?
皆さんの推薦の多い人から交渉をしてみますので。その交渉の模様は、ネットでお知らせしますから。上映の時間などの情報は追ってお知らせいたします。
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